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思考のプロセスを考える

J.W.ヤングの『アイデアのつくり方』の源泉となった先駆的名著『思考の技法』
思考について、人間の行動を観察し、そのプロセスについて記述してあります。
『思考の技法』第4章を中心にマトメてみました。

左)『思考の技法』
グレアム•ウォーラス 著松本剛史 訳
ちくま学芸文庫 (2020.05.10.)

右)『アイデアのつくり方』
ジェームス・W・ヤング 著
今井茂雄:訳 竹内均:解説
cccメディアハウス (1988.04.08初版)

思考=ひらめき

「思考」と云う、あまり意識的でない要素に関しての考察をより深めるもの。との書き出しがあります。
p.7 はしがき より

第3章 技法に先立つ思考

問:思考は観察出来るか
いかなる場合でも、技法のルールの土台には、そう技法によって修正しようとする行動について得られる正確な知識がなくてはならない。
学習は、意識的に努力を繰り返した結果であったり、他の人達の行動を見て模倣するほうが上手く進むことが多い。
pp.47〜48.

第4章 コントロールの諸段階

思考のプロセスを《 準備と検証、培養、発現、ひらめきの予兆 》と云う4つの段階を踏んで説明している。

1) 準備と検証 pp.73〜77.
何日も前に自分に対して提起した問題を培養し、準備のために知識を蓄積し、出した結論を検証する。

2) 培養 pp.77〜85.
培養の間に思考する事は ない。p.77
培養の段階には、心理的な休養や身体を使った運動が必要になることもある。p.81
培養の段階では、内発的な思考をやめてしまうこと。p.85

3) 発現 pp.85〜88.
「カチッ」と云う「ひらめき」は、実りある連想の絶頂点。p.86

ホッブズ『リヴァイアサン』より
「思考の働きは駿足だから、瞬時に行われる」p.87.

4) ひらめきの予兆 pp.88〜101.

新たなアイデアは「突然」や「思いがけず」現れない。。辺縁的な出来事がある。

予兆を妨げるモノ pp.97〜101.

第5章 思考と情動

予兆を色づけるもの
ユーモアという情動
情動の役割
理性と想像力

第6章 思考と習慣

習慣という刺激
辺縁の思考

第7章 努力とエネルギー

思考と努力
習慣とエネルギー

第8章 思考のタイプ

類型化

第9章 意識の遊離

催眠状態と思考
確信の感覚
意志
自己暗示と瞑想

第10章 教育の技法 (略)
第11章 公的教育 (略)
第12章 教えと実践 (略)

『思考の技法』を読む

ブックレビュー『思考の技法』

ブックレビュー『アイデアのつくり方』

『アイデアのつくり方』を読んで

2023.07.21.
以下、追記予定。