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笑いを、求めていた。

起業1年目。とにかく時間が足りない毎日を過ごしている。

なるべく意味のあることに時間を費やしたくて、特にここ3ヶ月間は、映画のWebサイトを作るために、暇さえあれば映画を観ていた。

趣味を仕事にすることの弊害として、趣味だったものを心から楽しめなくなるということがあるらしい。

そこまでのネガティブには至っていないが、やはり意味を求めようとしているのは事実。娯楽としての映画鑑賞はずっとできていない。映画を観ながらノートに内容や感想を書き殴っている。「コンテンツ」を生み出す際に、ひとつでも良いから手掛かりがほしい。

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そうやって、張り詰めた気持ちでいたときに、松本人志さんがMCを務めるバラエティー番組「まっちゃんねる」を観た。

女性だけのIPPONグランプリという実験的な企画だったのだが、自分でもびっくりするくらい、何度も笑ってしまった。ああ、心から楽しんでいるなあという感覚。だいぶ忘れていたような感覚に再会できて、ちょっと気恥ずかしいくらいだった。

笑いを、求めていた。しかも、どっぷりと。

昔は、お笑い番組を録画して、何度も繰り返し観るほどのお笑いフリークだった。いわゆる「若手芸人」のことを異様に詳しかったときで、M-1グランプリの予選にも足を運ぶほどだった。

いま笑いから距離を置いているのは、単に「忙しいから」だけではない。

笑いって何だろう。それがちょっと分からなくなっているからだ。

いわゆる他人のコンプレックスを、面白おかしくネタにするような手法が隆盛を極めていた時期があった。時代が変わり、いまでは、そういったものを堂々と披露することがNGとされている。

じゃあ、これまで僕が声をあげて笑っていたことは間違いだったのだろうか。というか僕は、何に爆笑していたのだろうか。それは正しい行為だったのだろうか。

そのことにイマイチ自信を持てなくなってしまったのだ。

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番組では、ハリセンボンの箕輪はるかさんや、タレントの滝沢カレンさん、王林さんが、堂々と大喜利を披露していた。感動するほど面白かったし、彼らの視点に新鮮さも感じた。

お笑いって良いなあと。僕は「お笑い」を渇望していたんだなあと。

泉に水がないと、その土地は干涸びてしまう。人間も同じで、潤いが必要だ。お笑いとは、人間の凝り固まった筋肉を弛緩させる役割を持っている。笑うことは、人間には必要なことなのだ。

そんな事実を再発見した、今日この頃。

また、明日からも頑張っていけそうだ。

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