ほりそう / 堀 聡太

栃木県小山市出身。edit:ふつうごと(http://futsugoto.com)、o…

ほりそう / 堀 聡太

栃木県小山市出身。edit:ふつうごと(http://futsugoto.com)、osanai(http://osanai.site

マガジン

  • 日々のあわ | ほりそう

    日々の雑記についてまとめます。「あわ」のようにフワフワと浮かび、ともすれば消えそうなささやかな感情を記します。

  • 恋 | ほりそう

    息子のこと / 息子に向けたメッセージを綴ります。

  • 感想 | ほりそう

    世の中の「もの」「こと」に関して、感じたこと / 想ったことを綴ります。

  • ことば・言葉 | ほりそう

    ことば(言葉)について、僕自身の試行錯誤を記録するマガジンです。

  • TOITOITO仕事の振り返り(2023年度 第3四半期)

    2021年8月に創業した株式会社TOITOITOの、2023年度 第3四半期の仕事振り返りをまとめたnoteです。日次で行なったこと、週毎のKPT、計画と現実の差異、学びなどを週に1回更新していきます(3ヶ月合計10〜15本程度)。

最近の記事

  • 固定された記事

推さないWebサイト「osanai」を作りました。

2022年8月15日、映画テキストサイト「osanai」をリリースしました。 * 何を提供するサービスなのかosanaiとは、推さないという意味です。 推す・推し活といった言葉が頻繁に使われている昨今、個人の好き嫌いでない視点が大切だと思いました。 いろいろな映画作品についてのテキストを掲載しています。映画を観た感想、映画に関する取材など。他にも、映画について深く考えたり、解釈したり、映画を鑑賞する上での補助線となるような企画を考えています。 「推さない」という唯一

    • 住んでいる地域が「消滅」しないとしても。

      「少子化だから人口が減って、将来けっこう大変なことになりそうですよね」なんて感じで、あまり危機感を抱いていなかった10年前。 自分の住む地域がなくなってしまうかもしれない、と従来の人口動態調査に一石を投じた人口戦略会議。「消滅可能性自治体」と名付けられたレポートが、10年ぶりにアップデートされた。元資料はこちら。 住んでいる地域は「消滅」しないらしい。 良かった良かった、で終わらせるのでなく、もうちょっと自分なりに問題点を洗い出してみたい。 今日は猛烈に眠いので、また

      • タモリと発信の怖さ。

        かつて、若かりし頃にこんな発信をした。 14年前のことなので呆れるよりも笑ってほしいのだが、即、「『夕刊⇔タモリ』のネタはそれはもう何十年も前から言われている」というレスをもらったのだった。 「知らない」ということは強いが、ひとたび「知る」に変換されるとき、恥を伴うことがある。“赤っ恥”という言葉があるが、このときも顔から火が出るほど恥ずかしかった記憶がある。(確か、西武新宿線 高田馬場駅の近辺にいた) このときのことがトラウマになった……というのは言い過ぎだけど、ある

        • 初めて泣かずに登園できた。

          新しい保育園に転園し、間もなく1ヶ月が経つ。 GWが間近で「もうちょっとで、長いお休みだね」の言葉に安心したのか、今日は保育園に登園しても泣かなかった。 友達の名前も、ちらほら聞こえることに。登園時の呼名にもしっかりお返事できているみたい。 3年後、卒園するときになったら「あんなこともあったねえ」なんて、保育士さんと笑える日が来るのだろうか。 前の保育園でも、保育士さんと「入園したときは、全然ミルク飲まなくて焦ったよねえ」なんて笑い合えた。さすがに“昨日のこと”のよう

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          34本
        • TOITOITO仕事の振り返り(2023年度 第3四半期)
          3本
          ¥804
        • TOITOITO仕事の振り返り(2023年度 第2四半期)
          9本
          ¥804

        記事

          「異人たちとの夏」は、どうかしてた。

          40歳過ぎの脚本家が、幼少期に事故で失った両親と再会する物語。楽しい日々を送るも、主人公の英雄は徐々に死界へと足を踏み入れる。 人情味溢れる浅草で、束の間、日常を忘れることができた日々。後半にかけて孤立と幻想が交差し、観るものを不思議に郷愁へと誘っていく。 「異人たちとの夏」 (監督:大林宣彦、1988年) ── 35年前に製作された映画である。 もちろん、それっぽさに溢れているのだが、「ああ、今こういう作品が作られたらいいのにな」と口をつきそうになる。その理由は何

          「異人たちとの夏」は、どうかしてた。

          雑草をむしる。

          賃貸マンションから一軒家に移り住んだことで、管理人さんの「管理」がいかに有り難かったかを実感している。 ゴミ出しは決められた曜日、決められた時間にしか出してはいけない。「そりゃ、そうだろ」というルールでさえ、気ままなマンション暮らしに慣れた人間としては、結構つらいものである。 もうひとつ、しっかりやらなければならないことが、庭に生息する雑草を抜くことだ。しばらく誰も住んでいなかった土地なので、雑草が生え放題の環境になっていた。一部はブルーシートが敷かれていたが、より良い庭

          雑草をむしる。

          “持てる者”へ厳しい眼差し(葉真中顕『ロスト・ケア』を読んで)

          2023年に映画化もされた、葉真中顕の『ロスト・ケア』。 べらぼうに面白く、そして哀しく、一気に読んだ。 『ロスト・ケア』 (著者:葉真中顕、光文社文庫、2015年) ── 映画化に際して、原作者の葉真中さんは「原作を**と**の対決を中心に据えた人間ドラマにアレンジすることで、核となるテーマを見事に描ききった」と称えている。 僕は、映画未鑑賞なので迂闊なことを言えないが、登場人物すべてに物語があり、それぞれが見事に繋がっていく流れこそ『ロスト・ケア』の面白さではな

          “持てる者”へ厳しい眼差し(葉真中顕『ロスト・ケア』を読んで)

          逃げるは恥じゃない。(菅野久美子『母を捨てる』を読んで)

          4月上旬、衆議院議員の谷川とむ氏の「ドメスティックバイオレンスや虐待がない限り、離婚しづらい社会になる方が健全だ」という発言が問題視された。 社会のバッシングを受け、谷川氏はXで釈明のポストをした。 が、あまりに狭い家族観に基づいた考えであると裏付けただけだった。“健全”という言葉が都合よく用いられているが、要は「(家族から)逃げられない」社会を望んでいるに過ぎない。 * 今回紹介する、菅野久美子さんの新著『母を捨てる』では、両親が離婚しなかったばかりに、母から虐待を

          逃げるは恥じゃない。(菅野久美子『母を捨てる』を読んで)

          クマーがコカインをキメたら。(映画「コカイン・ベア」を観て)

          ある日、熊がひょんなことからコカインを摂取したら。 そんな非現実な設定の映画は、なんと実話をもとにしているそうで。B級映画っぽいと侮るなかれ。95分間、しっかりコカインをキメたクマーは迫力満点でした。 「コカイン・ベア」 (監督:エリザベス・バンクス、2023年) ── 「コカイン・ベア」は“ひょんなこと”の連続である。 セスナ機に積んだコカインを森に落としていなければ。熊を動画で撮影していなければ。学校をサボっていなければ。救急隊員として出動しなければ。救急隊員の

          クマーがコカインをキメたら。(映画「コカイン・ベア」を観て)

          「東京に住む」というサブスクが使いきれなくなった。

          先月末、東京を離れた。 地方出身だった僕は、大学進学をきっかけに神奈川県で一人暮らしを始めた。2012年からは東京に住まいを移した。自転車で芝浦埠頭からお台場までレインボーブリッジをわたり、有明や勝鬨を経由して、銀座〜内幸町〜田町を巡った記憶は今も新しい。「ああ、東京に来たんだ」と。 パートナーとの結婚や息子の誕生というライフイベントを経ても、東京暮らしを続けた。そこそこの家賃を支払いながら、それでも東京にこだわったのは、東京でしか得られない体験に価値を感じていたからだ。

          「東京に住む」というサブスクが使いきれなくなった。

          保育士さんが、とても優しかった。

          4月から新しい保育園に転園した次男。 今のところ、なかなか馴染めずにいる。親ももどかしいが、本人はもっと歯がゆい思いだろう。前の保育園では、0歳児から通っていたこともあり、100%リラックスできる環境だったわけで。今は名前で呼び合える友達もおらず、保育士さん曰く「まだちょっと緊張しているみたい」という感じだ。 あまりプレッシャーをかけるのも良くないのだが、あの手この手で、登園を楽しめるような工夫を試みている。今朝は、寄り道を含めて1時間かけた。ケラケラと笑っていた次男だっ

          保育士さんが、とても優しかった。

          愛の正体、美しさの言語化。(最果タヒ『落雷はすべてキス』を読んで)

          1986年生まれの若き詩人。2004年にインターネット上で詩作を披露し、今に至るまでたくさんの詩を生み出している著者の最新詩集。 落雷がキスだなんて。雷って怖いものだと思っていたけれど、触れてみると甘美なものなのかもしれない、確かにね。 『落雷はすべてキス』 (著者:最果タヒ、新潮社、2024年) ── 最果さんの詩は、模写したくなる。 ノートに、その美しい言葉をボールペンで書く。「美しい」というのは最果さんにとって褒め言葉だろうか。分からないけれど、言葉というか、

          愛の正体、美しさの言語化。(最果タヒ『落雷はすべてキス』を読んで)

          括弧の最後に「。」をつけたくなる日もある

          一般的に、括弧で括られた文章に句点をつけてはいけないとされている。 編集やライティングの仕事をしていると、他者の文章をチェックする機会も自然と多くなる。 そのときに、上記NG例のような括弧終わりの句点を見ると、粛々と訂正を入れる。だけど時々、句点ありの文章が「ああ、良いなあ」と思えることがあるのだ。 最果タヒさんの最新詩集『落雷はすべてキス』に、「新しい日」という詩が収められている。詩の最後は、こんなふうに締められている。 この詩が秘める、個人の祈りのような響き。

          括弧の最後に「。」をつけたくなる日もある

          不安や恐怖が、健全さを伴わないとき(映画「ボーはおそれている」を観て)

          ホアキン・フェニックス演じる主人公ボウが抱える不安や恐怖。幻想世界の中で投影され、摩訶不思議なファンタジーとして描かれる。 絶対的な存在である母親への恐怖、遺伝的にセックスすると早死にするという思い込み。追われて追いつかれ、そしてまた逃れながら人生と対峙する中年男性は、滑稽ながら、ずっと痛々しい。 「ボーはおそれている」 (監督:アリ・アスター、2023年) ── 本作は、世間的には「失敗作」と呼ばれている。3,500万ドル(約53億円)の損失というのは途方もなさ過ぎ

          不安や恐怖が、健全さを伴わないとき(映画「ボーはおそれている」を観て)

          これ、やっとけば良かった。

          基本的に後悔しないタイプの人間だ。 なぜなら、後悔したとて意味がないからだ。「やっとけば良かった」は、思った瞬間からリカバリーを図ればいい。 だけど齢39になって、さすがに「社会人1年目」のときのような“修正力”を発揮できないことも増えてきた。20代でできること/20代のうちにやっておくべきことは明確に存在する。 ということで、僕なりに「これ、やっとけば良かった」と思うものを3つほどまとめて記してみる。 良質な本と映画にたくさん触れる20代前半は音楽漬けだったが、20

          これ、やっとけば良かった。

          もんじゃの道も一歩から

          この歳になっても知らないことってある。 3歳の次男のリクエストで、お好み焼きランチを。一緒に「もんじゃ」のセットも頼んだのだが、もんじゃ焼きの作り方を僕は知らなかった。 よく分かっていない僕をしりめに、妻がテキパキと具を鉄板で焼き始める。「なるほど、これが“土手”ってやつか」と妙に納得するも、そういえば僕は今までもんじゃ焼きをどう食べていたのだろうと思い馳せた。 お店の人に作ってもらったり、一緒にもんじゃした人にやってもらったり。ああ、そうか。僕は全く手を動かしていなか

          もんじゃの道も一歩から