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【LEGAL NEWS TOPICS】vol.056

法律や訴訟に関連した最近のニュースから気になるものをセレクトして弁護士の視点でコメントしています。今回は3月19日から3月25日までのニュースです。

【1】残業規制、建設・運送は5年猶予…政府方針
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170322-OYT1T50019.html

 残業規制の流れの中で、建設や運送会社については猶予期間を設けるという方向性らしい。まぁ元々長時間労働になりやすい業態ではあるのだけれど、こういう話になってくると、飲食や介護などとかも猶予してくれ~という話になってもおかしくないような。人手不足も相俟って深刻な問題。

【2】「アート」引っ越し受注を抑制…前年比8割に
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20170324-OYT1T50065.html

 しっかり法律を守ってサービスレベルを維持するとなると供給できる量を減らさざるを得ないということ。飲食店とかコンビニとか24時間営業とかもはや限界に近づいているレベルだと思われるので、今後こういう展開はどんどん増えるだろう。長時間労働を批判する一報でサービスレベルを落とすことを非難するようなのは完全な自己矛盾だといことは理解してもらわないと。まぁ自動化とか工夫はいろいろあると思うけど。


【3】森友学園 不動産を仮差し押さえ 小学校施工業者申し立て
http://mainichi.jp/articles/20170323/k00/00m/040/058000c

 小学校の施工業者が仮差押えをかけたという報道。まぁこれだけ叩かれていて、学校も開校できないとなれば債権回収に不安を覚えるのは当然だろう。


【4】GMOに措置命令=割引キャンペーンで不当表示-消費者庁
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017032200854&g=soc

 キャンペーンが終わるように表示していたのに実際はその後も続けていたという典型的な景表法違反の事案。こういうのが出てしまうと企業の評判自体がはっきり下がってしまうので、やはりコンプライアンスは重要。

 まぁ景表法に詳しいとうたっている弁護士事務所が同じようなことをやってたのもあったけど。

【5】暴行無罪 目撃証言でっちあげ、LINEで浮上
http://mainichi.jp/articles/20170325/k00/00e/040/252000c

 法廷でLINEのやりとりを調べて無罪になったというなかなかすごい事件。えん罪は一定数あるので本当におそろしい。

【6】覚醒剤使用 「証拠能力認めず」男性に無罪判決 大阪地裁
http://mainichi.jp/articles/20170324/k00/00e/040/255000c

 違法な捜査で採取された証拠は証拠としない、ということで無罪となった。なかなか理解しにくいのかもしれないが、獲得した証拠が証拠として認められない、となれば、違法な捜査はしないだろうという考えに基づく。まぁ今回のケースはやはり職質の範囲を超えているという判断になりそう。

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次回のLEGAL NEWS TOPICSは4月3日(月)更新予定です。

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