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闇酒

友人と買い物を終え、解散したのは銀座、17時ごろだ。

日は傾いていたがまだ蒸し暑い。なんだかこのまま家に帰るのが惜しく感じた、ビールの一杯でも飲みたいな、といつもの調子である。

ビールをうまそうに飲む友人に電話をかける。ちょうどその子も買い物を終えたところらしく、20分後くらいに上野で合流した、驚くべきスピード感。
飲まないか~、というと二つ返事で来てくれるのはやはり嬉しい。

会って驚いたが、アパレルブランドの袋でかなりの荷物を持っている。髪を切ったらしく、ちょっと短くスッキリしていた。「夏っぽくて良いなあ」なんて話しながらテキトーな居酒屋に入る。クラフトビールがたくさん飲める蕎麦屋というコンセプト、謎だ。

とはいえ2人ともビールが好きなのでワクワクしながらメニューを見る。蕎麦屋なら天麩羅だ、と言って夏野菜の天麩羅を頼む。
大学のころからの付き合いなので、注文も阿吽である。

クラフトビールはフローティーが好き

「今日何してたの」と聞くと、「買い物した、散財した!」とのこと。スカートやら何やらいろいろ買ったようである。「これは私にめちゃくちゃ似合ったの」と嬉しそうに話す。そういうことを全く憚らずに話す、その明るさやら無邪気さはとても好きで、元気をもらえる。
ちなみに鹿児島県民が無邪気というときはでかいかき氷を指す。
僕はというと、来る8/19から始まる、ウォンカーウァイの4Kリマスター版の話から香港の旅行の話などを酔った手前べらべらと話していた。

酔い覚ましにあるこうということで、酒を調達し上野公園へ行く(酔い覚ましの散歩にも酒を欲するのが酒のみである)。故郷の西郷銅像に一礼し、公園をぐるっと回った。国立博物館の前の広い広場であおむけに地面に寝転がる、所かまわず寝転がれるのが僕のいいところ、たまに人に怒られる。

二人してぼーっと空を眺めていたら空を一つの光が流れた。流れ星である。数年ぶり、しかもたまたま見た流れ星にかなりテンションが上がってはしゃいでいた。最近は浮かないことばかりだったので思いもよらぬ幸運がやってきたみたいで嬉しかった。

夏だ~、うれしい~と言い合っていた、別に流星に季節は関係ないのだが。調べてみると明日も流星群が見れるとのこと、じゃあ明日はもっと広い河畔なんかで見ようぜ、と明日の予定も立つ。(明日も僕は仕事なのだが)学生の頃のように次々に楽しい予定が立つのが懐かしく、シンプルに楽しみだった。

じゃあ明日仕事頑張れるわ、と言って解散。僕は終電を逃しタクシーで帰宅。翌朝、あれ金がない、というお決まりの流れ。

翌日は仕事を終わらせ、電車に乗り込む、もう一人増え三人でピザをたべて河原へ歩く。あいにく曇天で流星群は見れそうにないが、花火を小脇に抱えている、大人になっても花火は楽しい。線香花火だけと言っていたのに結局全部やってしまった。 


今年はあと何度か花火やれるといいな。



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