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アンネの花、エーディトは同居する青年ペーターとアンネが親しくすることに、懸念あるいは不快を示し、アンネにそのことを忠告している。
母親としてそれは当然と言えば当然かもしれない。
しかし、母親に対して「ちっとも悲しいと思わない」と述べた後、ペーターに関する長い想いを比べてみると、それがあまりにも喰い違っていることがわかる。
やはりエーディトは、14歳の娘に対してあまりにも低く見積もっているとしか言いようがない。
外見の幼さ、若さと経験の長さは、精神の高さとは一致しないということを親は肝に銘じておかねばならない。
あくまで一人の人間、生命として尊重するという基本姿勢が求められるだろう。