13時間でトルコを満喫できるかAIと検証してみた③
13時間のトランジットでトルコを満喫できるか検証する試み。
これまでの経緯は以下の二つの記事を順番にご覧ください。
タクシム広場から引き返すことを決めた後、道端で捕まえたのは黄色のタクシー。3,40代くらいの男性が運転していた。
自分は手元にクレジットカードしかなかったので、クレジットカードを使えますか?と念のため確認した。すると、
なんだか調子の良い感じで承諾し、乗せてくれることになった。しかし、その調子の良さに少し嫌な予感がする。
再度、クレジットカードを使えるかと確認したところ、もちろんだと自信満々の回答。
なら大丈夫かと思い、目的地を伝えてタクシーは走り出したのだが、早速運転手が切り出した。
はいきました。詐欺の次は、ぼったくりですね。
AIが最初に忠告してくれていたのに、思わず道端で手を挙げてタクシーを拾った自分にも責任がある。
行きはほぼ同じ距離で500トルコリラだったし、距離をしっかり調べてくれと伝えた。しかし、ノーノーと言って引かないので、実際の距離を調べて見せた。
実際の距離、約20km。はい。やってますね。
すると今度は、道が混んでるから迂回する必要がある。だから30kmなんだと言い始めた。
そこから、タクシー運転手との値段交渉バトルスタート。明らかにおかしいと言い続けると、妥協して750で提案してきた。
750でもぼったくりなのだが、既に走り始めているし、どっかに連れて行かれるのもやっかいだ。
最悪のケースを想定しつつ、500トルコリラである妥当性を伝え、せめて600だと言って引かなかった。
しかし相手も譲らない。しばしのやり取りののち、このままだとめんどくさいことになりそうだなという予感がした。
そこで、いい塩梅で譲歩するような交渉をして、700トルコリラに落ち着けることにする。
なぜ700にしたのか。それは、運転手のスマホの待ち受けが家族写真だったから。彼にも家族がいて、それで必死なのかなと少し思ったからだ。
交渉の方法としては、絶対に600トルコリラだと言ってこちら側は引かず、最後の最後で妥協したように700で良いと一歩引く。
すると運転手は、700?「オーケーオーケー!」とハイテンション。ハイタッチをしてきた。
元々700でも儲けもんだと思ってふっかけてきているのだろうが、こういう時、新卒時代の営業経験が役に立つ。
一旦これでまとまったと思い、しばし安心。しかし何やら、運転手の様子がおかしい。
同じ黄色タクシーを見つけては、真横で止まってトルコ語で何か大声で話しかけている。
それも一台ではなく、何十台とそれを繰り返す。いい加減怪しくなってきたので、さっきから何を聞いているのだと問い詰めた。
下手すると仲間と結託して何かされかねないとも感じたからだ。
すると彼は、翻訳機を使って翻訳した文章を見せてきた。
日本語に訳すと
うぉおい!
これが嫌だから一番最初に何度も確認したのに。。
最初に確認しましたよね?と伝えると、「ハッハッハー♪」と屈託ない笑顔で笑う。この時ほど屈託ない笑顔が不適切なシチュエーションが他にあるだろうか。
「どうするの?クレジットカードしかないよ。」と伝えると、「他のタクシーにも尋ねてみるよ。」との返答。
そこから毎回タクシーを見つける度に、ブザーで呼び止め、機械はないか?と聞きまくる運転手。
挙げ句の果てに、走りながら別のタクシーの横にピッタリと車体をつけ、窓を開けて大声で「機械はないかぁ?」と聞きまくる始末。(トルコ語なので、あくまでも推測です。)
そんなこんなで深夜0時を過ぎ、徐々にホテルが近づいてきて、運転手にも諦めの表情が見えたその時、、、
ついに見つけた!機械を持っているタクシーを!
その時は自分も、オォーー!と思ったのだが、冷静に考えるとこの運転手のせいではないか。
例えるなら、自分でゴールキックをミスって相手にボールを渡し、ピンチを招き、自分でスーパーセーブをするゴールキーパーのよう。
まさに自作自演。
ただ、僕も疲れて早く寝たかったため、細かなことは言わずにクレジットカードで決済をすることにした。
しかし、運転手の手元が怪しかったので、最後に、いくらで決済したかしっかり見せてくれと覗き込む。
そこには、800トルコリラとの表示が。
またやってくれましたねぇ。
「完全にやっちゃってるよね。」と伝えると、これは決済手数料だから、クレジットカードの問題だと半ば逆ギレで主張してくる。
いい加減疲れていたので、もうそれで良いと伝えて別れることにした。
すると運転手は最後に、「センキューセンキュー!」と言ってまたしてもハイタッチ。
センキューじゃねぇよ!どんだけ遠回りして時間とお金を食ったと思ってるんだ!明日フライト早いのに!
そのお気楽さに笑ってしまったが、もう疲れていたのでどうでも良かった。アトラクションとして面白かったということにしよう。
そのまま倒れるようにベットに向かい、1時間半後の深夜2時に目覚ましをかけて就寝した。
深夜2時、自分でかけたアラームとは別に、部屋の電話がけたたましく鳴り響く。飛び起きると、バスに乗り遅れないリマインダーとしてホテル側が設定した電話だそうだ。
ありがたいのだが、もう少し優しい音にしてもらわないと心臓に悪い。。30分ほどで身支度を済ませ、深夜3時のバスを待つ間にこの記事を書き進めることにした。
深夜3時バスが出発。50分ほどで空港に到着し、2度の荷物検査やパスポートチェックを受ける。
トルコは比較的検査が厳格で、丁寧な印象だった。出発ロビーに入り、計画していた最後のプランを実行に移す。
航空券の予約で使用しているTrip.comのポイントが貯まり、ラウンジが無料で使える特典をゲットしていたのだ。
目指すはIGA Loungeというラウンジ。案内に従って歩いて行くと、あった。
搭乗券を見せて中に入ると、、
とても広くて美しい!!食事や飲み物も豊富、キレイで清潔感があり、ビリヤードやシアターもある。さらにシャワーも浴びることができる。
これまで訪れたラウンジの中でも、上位に入る充実ぶりだ。
ラウンジを一通り見て周り、オリーブやチーズを中心とした健康的な朝ごはんを食べる。
その後、個室でシャワーを浴びたのち、13時間のトルコ滞在をふりかえりながら、ラウンジで眠気覚ましのコーヒーをいただく。
当初AIに立ててもらった予定とは全く違うけど、濃い13時間だったなぁと思いを馳せる。検証の結論としては、13時間でも充分楽しめたということになる。
物事は計画通りにいかないから、逆に面白い。むしろ最初の予定より充実していて感謝したいくらいだ。
何とも憎めない運転手の「サンキュー!」という陽気な声が、もの静かなラウンジにこだました気がした。
おまけ
「当初の予定と実際の予定比較」
※安全が保障されていない工程なので、真似しないでください。
お読みいただき、ありがとうございました🙇
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