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キングオブザヒルで球速を速くしよう⑵

行政に見捨てられたマーモットです。

今回は、前回の続きであるキングオブザヒルの紹介とその使い方です。前回を読んでない人は前作も見てね。

前回申し上げましたように、キングオブザヒルは軸足の使い方に特化した練習器具です。
そこで「レッグドライブ」という単語が出ましたが、これがキングオブザヒルを使う時のポイントになります。
レジ―スミスベースボールジャパン様の文言を借りると、レッグドライブとは「前足の着地直前に軸足を外転させながら軸足全体でプレートを強く押しながら蹴る」ことだそうです。 

股関節の外転

股関節の外転というなかなか聞かないワードですが、この動きは並進運動の時に軸足が内側に折れ曲がらないように保ち続ける動作だそうです。外転を維持することで、軸足で強くプレートを押し込むことができます。

で、そのレッグドライブですがもう一つ大切なことがあります。それは「トリプルエクステンション」という技術です。
・トリプル…3つ
・エクステンション…伸展(伸ばすこと)
という意味なので、トリプルエクステンションとは「3つを伸ばす」という意味になります。3つってなんやねんということですが、これに該当する部位は股関節・膝関節・足関節です。

足首って言った方が伝わりやすい説

この3つの関節を同時に強く進展させることをトリプルエクステンションといい、トリプルエクステンションがレッグドライブを強くできるかどうかの重要な要素となります。
あ、そう…という話ですが、キングオブザヒルはトリプルエクステンションができていないと2回鳴ってくれません。軸足で蹴ろうとしても、足先だけで頑張っている限り「カスっ」と情けない音を立てるだけです。トリプルエクステンションができていて、なおかつ筋力や柔軟性が十分に備わっていればより大きな音を立ててくれます。
だからまずはストレッチと筋トレです。

いいからヨガマットだ!

キングオブザヒルを使える段階になったら、まずはゆっくりやってみましょう。キングオブザヒルに取り組む前にこちらの動画を見ておくことを強くお勧めします。

取り組む際に意識することは以下の3点です。
①股関節・膝関節・足関節を一気に伸ばす(トリプルエクステンション)
②後ろに重心を乗せすぎない
③つま先だけで蹴ろうとしない

まずはちゃんと①トリプルエクステンションです。3つの関節を曲げて(膝がつま先より前に出ないように注意!)しっかり伸展させましょう。
②は強く蹴ろうとする意識が強すぎると段々と身体や重心が後ろ足の方向にズレていってしまうためです。そうなると、逆に並進運動がスムーズにいかなくなってしまうので、股関節・膝関節・足関節を曲げるときは少し下に下げるぐらいの意識で問題ありません。
③は軸足をちゃんと外転させることがポイントになります。早い段階で踵が地面から離れて回ってきてしまうと、足関節が中途半端に伸展してしまうことにもつながります。ぎりぎりまで踵はプレートに付けておきましょう。

慣れてきたらどんどん強く蹴っていきます。最初は難しいですが、何回もやっているとあるときに2回キレイな音で鳴る時が来ます。その回数を増やして、感覚として覚えていきましょう。

キングオブザヒルは成長段階や技術のレベルによって強度を変えることもできます。

雨とかで濡れると錆びちゃいます(当然)

上の画像の赤線内にバネがあります。このバネを緩めたり締めたりすることで強度を調整でき、僕もこれを使って指導する際は初心者と経験者などで適宜強度を変えています。高校球児なら強度は3ぐらいから始めればいいのではないでしょうか。
主観ですが、より強い強度で蹴れるようになることよりも、やや弱い強度を2回キレイに鳴らすことができるようになることの方が大切だと思っています。
というのは、キングオブザヒルは滅茶苦茶なフォームでも思いっきり蹴れば2回鳴らすことはできてしまうからです。そのため、強度が強すぎるとフォームを崩す原因になってしまいますので、最初から強度をガンガン上げていく必要はあまりないと思います。

これとメディシンボールと組み合わせれば、力を軸足→体幹→胸郭と伝えるような連動性を鍛えることができます。それだけでなく、チューブをお腹にかけて抵抗を加えれば腹斜筋の力の入れ方を覚えることができます。このように様々な組み合わせの練習ができることもキングオブザヒルの良い点だと考えております。

2部にわたって駄文長文をご覧いただきありがとうございました。

来週はストック切れなので投稿しないかもしれません。

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