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ともだち。

小学生から友達の子がいる。
いわゆる、腐れ縁で。
いわゆる、親友で。
一番のともだちと言われたら、真っ先に顔が浮かぶ子。

ある日、彼に「一番の友達はどんな子なの」と訊かれて、返答に困った。
誰よりも親しいということは、誰よりも良いところを知っていて、狡いところも知っている。でもそれをひっくるめて、好きで、大切だから。
それを言葉にするのは難しい。難しいから、とりあえず……

「しゃべらなければ、可愛いかな」
「とにかく素直な性格だから、性格が悪いと思って会えば、結構良い子じゃんって思うかも」と返しておいた。

その結果、彼の頭の中では「可愛いけど性格は悪い子」と要約された。


そして今日、その友達と話しをしていたら、何の話しの流れからか、
「あんたのことをどんな子って訊かれても、人様になんて説明していいか分からないわ」と言われた。
例えば○○ちゃんなら「良い子だよ」って言えるのに、説明する言葉が出てこないんだよねと笑われる。

なんだ。
お互い様だったのか。

気が抜けて、がっかりして。同時にじんわり嬉しくなって。
やっぱり私の人生に、彼女は居てくれなきゃ困るなと思った。

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