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【ライブメモ】2022/4/26 at Anytime & CATCH ALL RECORDS pre. 『Rainbow』Supported by FarOut

出演:at Anytime / TNX / HOCKLE HOCK /RIDDLE

RIDDLEのライブを観てきました。ライブレポート、というほどしっかりしたものではないですが、メモ、感想として残しておこうと思います。

友人にRIDDLEの崇尋さん、さらにはドラムサポートで入っている宮崎雄斗くんまで紹介してもらった縁もあり、RIDDLEのライブを観に高田馬場へ。

RIDDLEのライブを観るのは実に14年ぶり!横浜F.A.DでBIGMAMAとTOTALFATのツアーを観た時、対バンにRIDDLEがいました。banbi(今のsumikaも)もいたし、なかなか豪華なメンツです。

メロディックパンクやメロコアバンドが4つも集まるライブはちょっと久々。RIDDLE以外のライブは初めて観る、そんな新鮮なイベントの感想をちょろっとだけ。

HOCKLE HOCK

19時の開演時間ジャストにライブはスタートし、トップバッターHOCKLE HOCKが登場。使用SEは、映画『トゥルー・ロマンス』でおなじみ「You'Re So Cool」。見た目ちょっと若いなあと思いましたが、この選曲で(世代近いな)と実感。

20年以上のキャリアの中で高田馬場CLUB PHASE初登場という彼ら。やはりそんなベテランとは思えない、若々しいステージというのが率直な第一印象。何より音が若く聴こえてくる。

一つひとつの音にパンチがあるし、衝動が込められているようなエネルギーも感じる。

Masanori Hikima(Vo/Gt)はMCでこんな話を。at Anytimeの山本優樹は当初、バンドを脱退する予定だったとのこと。でもコロナがあって、辞めるのを止めることになったそう。もう優樹と一緒にやれないと思っていたので、コロナのおかげで今同じステージに立てて嬉しかったと話す。

そして、「うまくいかなくていろんなことが嫌になることもあるけど、悪いことばっかじゃないなと、改めて思いました」と話を締めくくり、ラスト3曲を駆け抜けていく。

埼玉県秩父市を拠点に活動中とのことで、本拠地となるライブハウス・ladderladder含め秩父への愛がにじみ出ているパフォーマンス、素晴らしかった!

RIDDLE

「俺たちが埼玉のRIDDLEだ!」という崇尋さんの絶叫で幕開け。初めてお会いしたときの、クレバーでクールな面影はゼロ。ホントに同一人物!?と思うほどの激しいプレイが会場をたぎらせる。

雄斗くんによる高速ドラムの破壊力も抜群。フロア最後方で観ていて、背中につく壁が震えまくっていたほど。

腹にズドンとくるバスドラと小気味いいスティック捌きが気持ちよすぎる。これぞメロディックパンク!という楽しさともあいまって、ずっと聴いていたくなるドラムだ。

俊輔(Ba)は、今日の4バンドのストーリーを知っている人ならより楽しめる日だと言い、メンバーの脱退だったり、脱退しなかったりといろいろ絡み合ったストーリーもありつつ、続けていたらこんな面白い夜が作れるんだと万感の思いだ、としみじみ語る。
※雄斗くんは元at Anytime、本日のat Anytimeドラム・須崎勇登は元RIDDLE

KEMURIのサポートドラムも務めているので、崇尋さんに「煙くせえな」なんてイジられたかと思えば、曲終わりに「おい金髪!いいドラム叩くじゃねえか!」と褒められたりと、雄斗くんがめちゃくちゃ可愛がられているのが伝わってくる場面がたくさん。

ライブ中にメンバー同士の絡みも多く、特に雄斗くんと他のメンバーが目や楽器でコミュニケーションを取りながら演奏するシーン多数。4人がとても楽しそうにライブする姿がとても印象的だったな。あととにかくみんなジャンプしまくってる。

気心知れた対バンということもあって、楽屋の空気をそのままステージに持ってきてしまい、いつもより緩いライブになっているけれど楽しくやっているという崇尋さんのMCもあり。

20代に戻った気分だから古い曲やります、と「never close my eyes」を披露したかと思えば、「古い曲もいいんだけど、新しい曲もやっていいかな?」と今のRIDDLEを見せつけてみたり。

2000年代のメロコア、メロディックパンクを浴びた自分にとってどこか懐かしさを感じる曲もあって(特にコーラスの入れ方とか)、まだ2回目のライブ鑑賞(と言っても前回が14年前じゃ実質1回目みたいなもの)でも最初から最後までホントに楽しかった。

TNX

今回、彼らのライブを初めて観たけど、声も体型もドッシリとしていて安心のボーカル・Sachio。演奏も重心低めで好みの音を鳴らしている。

重心低くても軽やかな曲を2~3曲披露したところで、ドラムストップがかかったので一旦ライブ停止。早くも体力的にきつくなっている模様。

Tetsu(Dr)は新婚とのことで、フロアから「おめでとう」の声も上がるが、予定ではもう1曲やってからそういうコーナーに入るプランだったとメンバーから明かされる。

Tetsu以外にも疲れが出たメンバー。「もう終わりでいいか」「ラストです、ありがとうございました!」と叫んで次の曲へ突入する。

曲が終わるとライブハウスから(?)メンバー…というかTetsuに大量のお酒が振る舞われ、会場は祝福ムードに包まれる。

「(酒で)手が震える!」「間違ったらもう1回やっていいですか」、さらには遠慮ない観客イジリも飛び出し、ユーモアを交えながら、緩く楽しいライブを展開するTNX。

これまでの2バンドとは明らかに異なる空気でフロアを楽しませていく彼らの陽気なパワーが、3年前のライブハウスってこうだったよな…とちょっぴり感傷的な気分に浸らせてくれた。

「こういうバンドがひとつくらいいないと」なんて言いながら最後まで緩く楽しくHAPPYでいつつ、ロックバンドとして筋の通ったカッコいい歌と演奏でフロアを盛り上げる。TNXが見せてくれたのはそういうライブだった。

at Anytime

トリを務めるバンドとして、演奏にもメッセージにも気持ちが入っていて、イベントを背負っているたくましさがあふれているようなライブ。

今回初めて観たけれど、綺麗なメロディを3ピースならではのシンプルで軽快な音に乗せて鳴らすバンドだな、という印象だ。拠点が三重ということもあって、高田馬場CLUB PHASEは今回が初見参とのこと。

「バンドやっててもいいことばかりじゃないけど、こういう一日があって、三重の田舎者が東京来た時に、一緒に遊んでくれるみんながいることが幸せ」と話す中村直矢(Vo/Gt)。

ここまでの今日のライブで何度も話題に出ていた、“アトエニを辞めることを止めた”山本優樹(Ba)のざらついたベースが耳に残る。

アトエニを辞めてRIDDLEでドラムを叩く男と、RIDDLEを辞めてアトエニでドラムを叩く男の名前が同じ「ゆうと」という、不思議な縁を感じざるを得ない、そんなアトエニドラムの須崎勇登と直人、優樹の3人が激しいアクションを交えて軽やかな中に攻撃性を入れ込んだ音を繰り出しつつ、バンドとしてしっかりまとまりのあるものになっていた。

ひと癖もふた癖もある、キャリア豊富な3バンドを相手に、イベントの〆を担うにふさわしい、堂々たるパフォーマンスで「EVERY」や「LIVE BY FEEL」といった曲を披露していく。

1曲だけのアンコール、その直前には、HOCKLE HOCKの名前を出しながら「20年以上続けて、自分の街に来てくださいって言いに他の土地にライブしに行くってめっちゃカッコいい。三重にもいろんなライブハウスがある。ずっと続けてやってるんで、優樹が辞めない限り笑。また三重県にも遊びに来てください」と三重を代表するバンドマンらしいメッセージも。

そして「憧れた先輩たちのように本物のバンドになれるようにこれからもやっていきますので、みなさんも本物のオーディエンスになってください」と告げると、ラストナンバー「FAKE」を披露し、今日のイベントは無事終了となった。

RIDDLE以外初めて観るバンドばかりの刺激的な一日。やっぱり自分はそもそも、この界隈の音やメロディ、あの高速で鳴らされるドラムが大好きなんだな、と再確認できた楽しいイベントだった。

決して流行の音楽ではないし、ヒットチャートを見渡してもなかなかこういうジャンルの曲が入ってくることはないけれど、こうしてライブハウスではたくさんのメロディックパンクが鳴っているし、それを求める人たちが、おっさんだけでなく若い世代にもいることがこの目で確かめられたのも嬉しかったなあ。

またライブハウスで会いましょう!

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