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1994年生まれ。瞑想を8年間くらい続けています。東洋哲学を勉強中。普段はインターネッ…

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1994年生まれ。瞑想を8年間くらい続けています。東洋哲学を勉強中。普段はインターネット広告会社に勤務していて立派な社会人になろうと頑張っていますが、それと同時に非社会人としても極まって行きたいと考えています。思想や仕事について発信します。

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最近の記事

朝ラーメンと葉隠

その5文字に目を疑った。それは雷のように天空から突き刺さった――「朝ラーメン」。 ラーメンという平凡な4文字に"朝"を加えるだけで、破壊的な、人を殺す意味を持つ衝撃的な言葉になってしまう。京都では"朝ラーメン"という破滅的な習慣があり、その歴史は遥か昔、葉隠れの侍が始めたという言い伝えに遡る。 「朝ラーメン」という自己犠牲的、自己破壊的な思想は、まさに武士道の切腹の美学そのものだった。朝ラーメンを食べることは、生と死の境を異常なほど意識させられる、極限の体験だった・・・

    • 井筒俊彦の言語アラヤシキとLLMの世界空間の一致。落合陽一氏の抽象言語オブジェクト=コトバ。世界はコトバでできていることを再認識させてくれたのはchatgpt。LLMは世界を実装可能にしようとする試みであり、その過程で神のみぞ知るはずだった仏教の内蔵は露呈され、人間はそして・・

      • ブルシットな仕事との向き合い方

        大半の仕事には意味がないという実感に溢れている。 我々世代の就職した時に感じた違和感は尋常ではなかったと思う。 他に理想的な仕事があるはずだと言って転職する人間や、仕事を辞めてなんとか生きる道を探す人間は山ほどいた。 その一方でその環境に"適用"する人間もいた。 社会に"適用"した人間は一定の成果は出していたし、会社で評価され表彰された。 "仕事"は楽しい、が彼らの口癖だったし、会社もそれを求めていた。 私はどちらかというと後者に属したい人間だった。どちらかというのはもちろ

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          水族館

        朝ラーメンと葉隠

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          6本

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          さいたま #写真

          さいたま #写真

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          読まれない世界を愛でよう

          書き手の文章はついに読まれずに消えていった。 人が消費すべきコンテンツの量は指数関数的に増え、常に脳が許容する範囲を超えている。人は常に致死量ぎりぎりの薬を飲み続ける。 壇上に上がる前、書き手はこのことに気を付けなければならなかった。すなわち読み手はほぼ気絶しながらコンテンツを見ていることに。それは彼がここに来るまでの経験によるものだった。・・・ 彼は電車に乗車していた。その時、目に留まったものがあった。前に座する女性のスマートフォンの画面が、彼の眼前に鮮やかに映し出さ

          読まれない世界を愛でよう

          瞑想によってみえる世界を追う

          瞑想を長年続けている人にしか見えない世界があるらしい。 その世界のことを悟りの領域とか神秘と呼ぶ人もいる。 自分は10年くらい続けているけどそんなモノは見えた事はない。 見えるのはただ昨日あった嫌なこと、今日これから起こりうる嫌なこと、未来に起こる嫌なこと。 先輩から教えてもらった麻美ゆまの顔と健診で発覚した心臓疾患。 エロティシズムにたどり着けなかった動物的な性欲の汚穢と死に怯えるぶざまな生に気付き、その日の瞑想を終える。 浄化を目指すほど不浄なものが内から湧いてくる。己

          瞑想によってみえる世界を追う

          インドの仏神たちを眺める

          イスラーム展をやっている東京国立博物館東洋館にて。 イスラーム美術を観に行ったつもりが気付いたら端っこあるクメールの彫刻展と中国・インド彫刻展に引き込まれていた。インド宗教の持つ吸引力は計り知れない。 まずはガンダーラの仏像から。 クシャーン朝(2〜3世紀)のガンダーラで発展した仏教彫刻達。 クシャーン朝時代ではカニシカ王とき、仏教をあつく保護したことから、仏教芸術が発達したという。 またこの時代の仏像は原初的な仏教芸術であることで非常に大きな意味を持つ。従来の仏教美術

          インドの仏神たちを眺める

          【暁の寺 三島由紀夫】 ジンジャンがヘビに噛まれて死ぬラストシーンで、彼女が孔雀明王の化身ではなかったことが証明され、最後に残されたヒンドゥーのコンテキストを持つ密教に対する僅かな希望が打ち砕かれ、ついに全てが唯識の世界、つまり阿頼耶識の徹底した相対の波に飲み込まれていく。

          【暁の寺 三島由紀夫】 ジンジャンがヘビに噛まれて死ぬラストシーンで、彼女が孔雀明王の化身ではなかったことが証明され、最後に残されたヒンドゥーのコンテキストを持つ密教に対する僅かな希望が打ち砕かれ、ついに全てが唯識の世界、つまり阿頼耶識の徹底した相対の波に飲み込まれていく。

          西田幾多郎とマルクスガブリエル https://toyo.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=11106&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1

          西田幾多郎とマルクスガブリエル https://toyo.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=11106&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1

          【民藝とは何か】柳宗悦の民藝美。美術/希少/異常の美に対する、実用/多量/平常的な美。美と用途の結合。用美相即。有限な自我の上に立つ個人的天才の美より、無力を悟り救わるる世界の中で作られた非個人的な民藝。浄土の美。

          【民藝とは何か】柳宗悦の民藝美。美術/希少/異常の美に対する、実用/多量/平常的な美。美と用途の結合。用美相即。有限な自我の上に立つ個人的天才の美より、無力を悟り救わるる世界の中で作られた非個人的な民藝。浄土の美。

          日本教のドグマ「空気」について

          何が日本人を日本人たらしめているのか? 日本人のルーツを理解するためには「日本教」の理解が不可欠である。 日本人を理解するツールとして「日本教」という概念を考えたのが山本七平である。 山本七平はイザヤ・ベンダサンの筆名で書いた『日本人とユダヤ人』など数々の問題作を生み出している。 ウィキペディアには評論家と紹介が載るだけだが、彼の宗教や社会学に対しての精通具合は計り知れないと思う。彼が日本人の行動様式を理解するために生み出した概念「日本教」を中心に「空気」「空体語・実体

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          個性の終わり

          個性なんていう言葉はちょっと無思考にもてはやされすぎてるんじゃないかなと思う時がある。 本当に個性は大事か?っていうことを突き詰めると違和感を感じる瞬間は少なくないと思う。 例えば、人を紹介するときに使う「彼・彼女は個性的な人だ」という発言は背後にある彼・彼女は決して美しくないけど、、、と言う意味を隠しているし、 絵画を紹介するときに「個性的な絵だ」は 決して才能はないけど、、、と言う意味を隠している。 特に美人や才能を持った画家が言うこの手の発言は欺瞞だと思ってしま

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          禅的方法で近道をすること

          「禅と日本文化」 鈴木大拙の本はいくつか読んだがこの本が一番禅というものを説明している本だと思う。 禅とは夜盗の術を学ぶに近い。 夜盗親子の説話が最も禅を直接的に説明してくれている。 夜盗親子の説話ある夜盗親子は2人で豪家に忍び込むことになる。 「ある夜盗の息子が自分の父の年老いたのを見て思った。「親父が商売をやれぬとすれば、この己より外に自家の稼ぎ手はないわけだ。己が商売をおぼえねばなるまい」。彼はこの考を父親にひそかにもらし、父親もこれを承知した。 一夜、父は

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          日本資本主義の崩壊の論理

          本書では、日本の資本主義がなぜ崩壊するのか、その論理が書かれている。 筆者は社会学者小室直樹。 山本七平が体系化した日本資本主義とマックスウェーバーの資本主義の精神に触れながら話は進んでいく。 本書の要諦は 資本主義は資本主義の精神から生まれたのにも関わらず、 それは精神なしに駆動し始め、 精神を失った資本主義は人間疎外のシステムと化す に尽きると思う。 資本主義の発生源 〜資本主義の精神〜 資本主義はプロテスタンティズムの禁欲的精神から生まれたと分析したの

          日本資本主義の崩壊の論理