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越境の兄弟

今日は息子が友達の家に行くと言うので、手ぶらは良くないだろうと思い、朝スーパーに一緒に行って、袋菓子をいくつか買った。娘も連れて行った。

帰り道、娘が公園に行きたいとぐずったので寄った。ブランコ、滑り台、鬼ごっこ、かくれんぼ、一通りした。抜けるように空が青くて気持ちがよかった。天気もよく、暖かかった。空気が、春のそれだった。くしゃみが出た。いいようなわるいような。

昼にNetflixで『ミナリ』をみた。とてもよかった。物語としての「大きさ」がとてもよかった。自分の欲しているサイズだった。大きすぎない物語ではあるが、とても遠くまで心を引き連れてくれる物語だった。とても勉強になった。音楽も良かった。

父親は自然と戦う、おばあちゃんは自然と寄り添う。その思想の対比を、水の獲得の対比で描いていて、自然と物語の中に溶け込んでいた。

晩御飯は、弟と一緒にくるまやラーメンにいった。くるまやラーメンは、昔実家のあった埼玉のちいさな町にあったチェーン屋だ。なつかしくなって調べたら、今の家から少し離れたところにもあったので、弟に車を出してもらって、行った。ネギ味噌らーめんをたべた。味噌ラーメンがうまい店だから味噌ラーメンを頼んだ。麺をすすりながら、気づいたら遠くまできたものだと思った。埼玉県の、本当に小さな町で二人は育って、いつのまにかおじさんになっている。別々の道を歩んで、見た目も中身も全く違うが、何か似ているものがある気がする。これが兄弟というものなのかもしれない。



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