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まずはパジャマを畳んでみた

きちんとした生活にはあこがれるけれど、なかなか習慣化しない。
車のトランクにはなにかしら家に持ち運び忘れたものが常駐しているし。
出勤時に社員証やスマホといった忘れ物も少なくない。
ある分野において秀でた才能を持っているわけでもない自分にとっては、
これらの特性は「個性」と認められず単に「だらしがない」という欠点で終わる。

少しは整理整頓できる人になって欠点をマシにしておこうかなと思ったとき、
自分を変える簡単なきっかけとして
『朝起きた後の、パジャマを畳むことから始めるといい』と聞いたことがある。
普段脱ぎっぱなしにしがちなパジャマ、それを朝着替えたときに畳むのだ。
すると今度は自然と起きた後のベッドも整えるようになる。
そして寝具回りだけでなく家のいろんなところで、正していく、整理整頓するという行動が波及していき、
生活全体がきちんとなるのだという。

なるほどね、ハードルが低いのはいい。
パジャマからその他の活動に及ぶ波及性が実際どれほどであろうと、失うものはほとんどない。

というわけで、
今朝これを実践してみた。
朝食後に身支度を整える際、いつもはどうせ夜着るからと適当に放っておくパジャマを畳んで棚の上に重ねてみた。

なるほど、ちょっと自分が「ちゃんとした人」になったように思う。
ここまでやったら布団も正しておくか。自然な流れできるもんである。
明らかに意識と気分が変わる。
清々しい気分だ、春風が余計に気持ちいい。

昨日の自分とは違うんだぜ、今日からおれはきっちり人間だ。
「A型っぽいですね」って言われてやるんだ。

そんなことを考えながら出勤する車の中で、ひげを剃るのを忘れていたことに気づいた。
まあ仕方ない、イレギュラーな行動を取り入れた際には何かが抜けちゃうこともある。
マスクを着けてりゃ大丈夫。と思いダッシュボードを開けたら
マスクの箱がちょうど空になっていた。

ルームミラーに映る無精ヒゲの自分が、だらしなさの権化に見えた。


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