「子どもの集中力を育てる」(齋藤孝著)の読書感想(評価:★☆☆)

●この本を読もうと思ったきっかけ

子育てをしていく上で、集中力を養う方法を知りたかったため。

●本書から得たかった情報

集中した状態とは、脳が活性化して高速回転していること。
脳を活性化させるためにはカラダから働きかけることがよい。
つまり、カラダづくりことが最も重要であることを説いている。

また、カラダに「学ぶ構え」ができているかどうかが、集中力を決定するという。

学ぶ構えとは、積極的受動性。つまり、自分から積極的にいろいろな事を受入れようとする姿勢のこと。
幼児期から小学校3、4年生の時期(ゴールデンエイジ)までに「学ぶ構え」をつくるとよい。

その方法は2つ

1.子どものエネルギーの器を一回空にするまでやりきる

2.身体運動のときは数を数えて続ける


集中力持続法

1.呼吸法
3秒吸って、2秒止めて、15秒吐く。20秒間を1クールとして、1~2分行うとよい。

2.自然体
背筋を伸ばして肩幅に足を開いて立つ。腰をしっかり入れてお腹の下あたりに軽く力を入れ、肩の力を抜く。


脳を活性化させる方法

1.足裏マッサージ
疲れた脳をリラックスさせるために効率的。
脳を癒すのは糖分と酸素。足裏をマッサージすることでリラックスして脳に酸素を行き渡らせる。
意識をリラックスさせると同時に鮮明にする。

2.座って向かい合うより、散歩に出る
子どもにお説教をする場合、歩きながらするとよい。
歩きながらだと不思議に親もイライラしないので、落ち着いて伝えることができる。

3.キャッチボール
目と手の響応運動なので小さいころにたくさんやると反応のいいからだへと発育が促される。

●その他の気づき

・現代の子どもたちは、中心感覚が失われている。
以前は腰肚文化のような腰や肚に力を入れる習慣が身についていた。
これにより、自分は生きている。自分は力に満ちている。という感覚があった。

・学校は学ぶことを通して自分を成長させていく場でなくてはならない。
「できない状態」⇒「できる状態」になっていく上達の論理を身に付ける。

人生において決定的に重要なのは、「できない状態」⇒「できる状態」になるまでのプロセスをきちんと味わう。それを認識して応用可能にする。

・子どものコミュニケーション能力を育てるためには、人と人の肌が触れ合う経験が必要。
親子のスキンシップや相撲やおしくらまんじゅうといったお互いのカラダを触れ合わせるような遊びの経験がたくさんあると、単に言葉を交わしていても気持ちの深い場所で触れ合っているような感覚が持てる。

・人間のエネルギーは使うと減るというものではない。全部出し切ることによって、エネルギーをためる器が次第に大きくなる。
筋肉なども限界まで力を使うと次の段階でほんの少し限界点が上がっている。

●感想

全体的に読んでいて、ポイントが掴みにくいなと感じる。
また、脳を活性化させるためには、カラダづくりを行うこととあるが、抽象的に思えてしまう。
カラダづくり以外にも、適切な食事や睡眠、運動のバランスが揃って脳は活性化されると思う。
最終章にパドマ幼稚園の事例があったが、カラダづくりをするために、裸で体育ローテーションさせることに抵抗感があった。

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