見出し画像

CDは いいぞ。という話 ~推しへの思いを添えて~

今日は有休をとって、家でくつろいでいます。
ずっと気忙しかったので、こんなに頭がカラッポなのは久しぶり。
あたたかいカフェオレを入れて、肌寒い部屋でモコモコのパーカーに身を包んで、この文章を書いています。

今回は、このサブスク時代に感じるCDの良さを、推しへの思いとともに綴ります。

リアルで語ったら、聞いてくれている相手を置いてけぼりにし、ただただ早口のオタク感を醸し出すこと間違いなし。
だからここに書かせてください。お付き合いくださいませ。


今週、大好きなアーティストの最新アルバムが届いた。
歌詞カードを片手に何度も何度も聴いている。

今年デビュー10周年を迎えた彼女を、私はずっと応援してきた。
「応援」という言葉には「その人を支える」というニュアンスが含まれるけれど、いやいや、支えられてきたのは私のほう。
この10年間、まるまる、私が彼女の歌に支えられてきた。
一生応援するって決めてる。大好き。

さて、私はモノを増やすこと自体に少々抵抗を感じるところがある。
ゆえに、CDや本、絵といった作品を買ったりもらったりするときは、慎重に考える。
収納する場所はあるんだけど、モノは増やしたくないし…
「本当に欲しい?」「必要?」と問いかけて、結局、家にお招きするのをやめる……というのが定番。

CDなら、YouTubeやサブスクで聴けるからまた今度…と考える。
そんな私が、例外で彼女のCDは絶対に買う。DVDつきの限定版で、買う。
今暮らしている部屋は狭く、CDを聴くマシンもDVDプレイヤーも置いていない。
歌を聴くという目的のためだけなら、サブスクリプションで十分だ。
(他のアーティストさんのお気に入りの歌は、サブスクで聴いている)
それでも、CD購入をやめない。彼女のCDは一生買い続けると思う。
時代に逆行してアルバムそのものがカセットテープでリリースされても、買う。(CDの特典でカセットテープがついてきたことはある)

推し特例発動、である。
彼女のデビュー10周年を記念して、『普段CDを買おうと思わない私がそれでもCDを買う理由』を、CDの魅力とともに語らせてほしい。

①音が、色彩と触感をもって届く喜び

「カタチを持たない歌声」が「物理的なカタチ」を持ってファンのもとに届く。それ自体がなんかもう、尊い。

アルバムのイメージを表現したジャケット。
ケースが纏う透明なフィルムの「しっぽ」を探して、ペリッ、ピーーーッと剥がす、あの感覚。
傷ひとつないケースを慎重に開けると、ちょっと苦いプラスチックの匂いがする。
歌詞カードの紙質やディスク表面のツヤ感も、毎回違ったりして。

「この円盤の中に音楽が真空パックされているんだなあ!」というワクワクは、サブスクでは味わえない特別なものだと思う。

それに、耳で聴くのみの音楽だって十分 心に響くけれど、人間は肉体をもつから、こういった五感に働きかける要素が多ければ多いほど、より心が揺り動かされるのではないかと。

だから、自分にとって本当に大切な音楽ならば、CDを手元に置いておきたいと思うのです。そうして最大限、味わいたい。

②歌詞カードは、熱い情報の宝庫

歌詞カード。これにはすごい情報が詰まっている。
プロ集団の総力に、毎回胸が熱くなる。
主役たるアーティスト本人の他に、こんなにも大勢のプロが関わっているのかと驚く。

この楽器は誰の音で(たまに知らない打楽器の名前とかも出てくる)、スタジオはどこ。
ジャケットの女の子たちはなんていうモデルさん。
そしてその彼女たちの写真を  うんと可愛く演出したスタイリストさん、ヘアメイクさん、そしてフォトグラファーさんの名前は誰だれで……

映画やテレビ番組のエンドロールが好きで、普段から目で追いかけるのですが、それと同じ。
歌声の舞台裏で大活躍するプロ集団の名前を見ると、感謝の念でいっぱいになります。

③歌詞カードで「読む」歌詞には、新しい発見がある

スマホで検索すれば歌詞をすぐになぞれるような時代だけど、大切に聴きたい歌こそ、歌詞カードを傍らに置きたい。
私はこの歌詞カード、絵本のように、小説のように楽しんでいる。

歌詞カードには、言葉に命を吹き込むような演出がふんだんに施されている。それが好き。
フォントや文字配置、写真・イラストと一緒に、心にスーッと入り込んでくる。

最初の1文字から最後の1文字まで、一度に目に飛び込んでくる。
だから、スマホの小さな画面をスクロールするだけでは気づけなかった発見がある。

「一番と二番と三番のこのフレーズで韻を踏んでいたのか!」とハッとしたり。
「笑って、契って、解いたんだ…」と、聴くたび感じていた切なさが、さらに厚みを増したり。

俯瞰で読まないと気づけないような発見に出会えるのも、歌詞カードの魅力。
どこまでも深く聴きたい歌こそ、歌詞を「読みたい」ですよね。

④投げ銭感覚で、「いってらっしゃい」という気持ちで買う

アーティストは人気商売。
数字として「これだけ愛されている」という実績が残らないと、活動の幅は広がっていかない。

CDの売り上げ枚数、SNSのフォロワー数・閲覧数、サブスクやYouTubeの再生回数、テレビ出演時のSNSでのリアクション数……
こういった数字には表れない数多の声援が存在することは言うまでもありませんが、わかりやすい数字を上げることは大切。

実績が数字に表れることで、メディアの露出が増える。さらに色んな人に聴いてもらえる。そして次の音楽制作につながっていく。嬉しい循環。

いちファンとしてできることのひとつが、「CDを必ず買う」という行動。
同じCDを何枚も…というのは、私にとっては金銭的に難しいけれど。
そんな中で一番ほしい予約特典をセレクトして、「自分にとってベストな1枚」を購入する。

「この数千円が、彼女の音楽活動の一部につながっていく。そして新しい歌声になって戻ってくるんだ」と信じて。

だから、私はいつも「いってらっしゃい」という気持ちでお金を払い、CDを買っている。
まさに、投げ銭のような感覚。とてもワクワクします。


ここまで読んでくださった方。ありがとうございます。
そしてピンときた方がいたら、ぜひお友達になりたい。

私が推しているのは、吉澤嘉代子さんです。
(一人のときは、嘉代子って呼び捨てにしてる。怒られるかもしれない)

『若草』、みなさんのもとにも届いていますか。
今回も最高ですよね…!

「未成年の主張」に初めて出会い、その不思議でエネルギッシュな歌声にハッと魅せられてから、早10年。

私も10歳、年齢を重ねました。
好きだったあの人にときめいていたときも、何もかもうまくいかなくて立ち上がれなかった時期も、いつもそばにその歌声があった。
この10年の私は、変化したことも多いけれど、ちょっぴり残念なことに、変わらないこと・変われなかったことのほうが圧倒的に多く感じる。
「それでも、とにかく歩んできたな」と振り返るとき、必ず彼女の歌声が浮かぶのです。

嘉代子ちゃんは、この10年ですごいことに。
テレビやラジオの出演も増えて、そのたび嬉しくなる。
こないだは、カラオケの履歴に「自分が歌ったのではない吉澤嘉代子」が表示されて感動した。前に入室した人が歌ったんだ!と。

10周年おめでとう。これからもずっと応援しています。
『六花』も楽しみだなぁ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?