オバはんのケガのため、息子ちゃんちで暮らす猫。
９歳になった。

猫は、７年間育ててくれたおにいさんとお別れし、知らないオバはんのところに引っ越してきた。
おにいさんとのお別れは本当に悲しかったけど、おにいさんもとても悲しかった。

どうしても一緒に暮らせない事情ができて、おにいさんは数ヶ月かけて猫の引っ越し先を探してくれたんだ。

そして猫はオバはんのところにやってきた。
おにいさんはどうして暮らせなくなったのかを猫に一生懸命説明してくれたよ。

とっても悲しかったけど、猫はおにいさんが持たせてくれた小さな荷物を持ってオバはんちにやってきた。

オバはんは猫にうるさく話しかけるけど、良い距離を保ってくれた。
猫は、おにいさんのことを思い出して悲しくなったりした。
でも、しばらくするとオバはんの存在を認めてあげるようになった。

オバはんと暮らして１年半。
オバはんが、ある日買い物に出かけたまま帰ってこなかった。

猫はオバはんが手も足も骨折して、救急車で運ばれたことを知ったんだ。
そこで、オバはんの息子ちゃんちに引っ越し。
オバはんは、自分に何かあったとき猫が困らないように、二人の息子ちゃんたちに託してたんだ。
そして大きい方の息子ちゃんちで暮らして５ヶ月になった。
９歳のお誕生日には、オバはんからおやつのプレゼントとお手紙が届いた。

「お誕生日おめでとう。病気もケガもしないで、長生きすること！これは命令です」って。

まあ、骨折して入院して手術して、猫のお世話もできないリハビリ中のオバはんに言われてもね。