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青春18きっぷの旅 2023~4年 年末年始 中編

こんにちは。青春18きっぷで神奈川から佐賀まで旅したアラ還ヤンチャオヤジのホタテマンです。

さて、今回は2日かけて佐賀まで来たメインイベントとなる、酒池肉林正月@小川島になりますが、正直4泊しましたが毎日同じことの繰り返しです。パターンとしては次の通り。

日の出前に昨日確保して漁師の船の生け簀に入れてある活餌(アジとカマス)をバッカンに移し、堤防まで移動して活餌のぶっ込み釣りを日の出後30分までやって撤収。釣り時間は正味1時間程度。二日酔いでヘロヘロなのでセカンドハウスに戻り朝酒を少しやって軽く朝食を食べたら昼頃まで二度寝。昼過ぎからまた明朝用の餌を確保して夕方漁師さんの家に呼ばれて新年式。午前様ぐらいまで飲んで仮眠を取ってまた夜明け前に出撃。これを大晦日・元旦・2日と三日連続ローテーションしたのみなので、今回の記事は飯テロ的な短いものになりますがご了承ください。

その前に小川島までの旅の模様は前回の記事をご参照ください。


30日
夕方に小川島入りした私と西唐津で拾ってくれた釣り仲間のK氏がヒミツキチ・セカンドハウスに向かうと既に当日午前中に島入りしていた福山からの同じ釣り中のY氏とその奥様、それに広島市から参加の同じく釣り仲間のT氏の3名が居て、総勢5名となった。明朝のおはようヒラマサ用の餌は既に確保済みとのことだったので早速酒盛り開始。Y氏がなにやら大鍋でおでんの仕込みを進める中、我々は持ち寄った食材を適当に捌いて酒の肴にして飲み始める。途中、いつものことながら馴染の漁師さんが何人も顔を出してくれてビールや焼酎を飲んで帰るのだが、我々参加者は皆小川島が大好きなので島の現状や将来について話したりする。いつもだと駐在さんや島に派遣されているドクターなどが参加するのだが、流石に正月は帰省してしまっている。また、漁師さんたちも島を離れた子供や孫たちが帰って来ているのでいつよりは忙しそうにしている。そんな中、漁師のマーちゃんが大晦日に自宅に来いと誘ってくれたので明日の晩は漁師料理にありつけそうだ。

31日
この日は早朝6時起床。準備してさっそく「おはようヒラマサ」の為に西堤防に出撃。西風なのであまり良いコンディションとは言えない。空も生憎の曇りなので写真も撮らずに1時間トライして撃沈。セカンドハウスに戻り酒盛りを始める。昨日から仕込んでたおでんがやっと味見が出来るようになったので2~3個つまむ。余ったり死んでしまった餌のアジを捌いて刺身に。これは私の仕事。大きなものだと30㎝越えなので刺身もかなり取れる。これを刺身醤油とワサビで食べて、飽きてきたらごま油と岩塩で和えたり、ニンニク生姜で漬けにしたり、白出汁で茶漬け風にしたりと創作料理が続く。

その後、昼まで寝て午後からは餌の確保。餌のカマスとアジはセカンドハウスの前にある漁船が停泊している小さな堤防で釣る。釣ると言うよりは引っ掛ける。魚影があまりにも濃いので三本針2個の下に錘10号をつけて15メートルほど投げで着底したらしゃくると掛かる。奥の方がカマスで手前がアジ。いくらでも釣れるので30分もやったら終了。つまみ用には大振りのアジ、またカマスは半分を生かして餌とし、残り半分は一夜干しにする。これがまた絶品!鱗を取り頭を落として腹開きにしたカマスを海水+塩少々の塩水に30分程漬けて後は一晩網の中で干すだけ。翌朝には極上の焼き魚のネタが完成である。

夕方になったので漁師のマーちゃんの家に行く。セカンドハウスからは徒歩10分程度。

マーちゃん家
通された客間にあった神棚

漁師さん家に呼ばれて最初にするのがお風呂。セカンドハウスはシャワーのみなので湯舟に浸かれるのは最高!

そして料理。先ずは小川島では有名なマーちゃんの奥さんお手製アジのさつま揚げ。小川島には色んなテレビ番組がロケに来るが、必ずと言って良いほど毎回紹介されるのがこのマーちゃん夫人のさつま揚げ。夕方になると夫婦仲良く堤防でアジ釣りをして家で捌いてさつま揚げにするそう。揚げる前のかまぼこ状態でも十分旨いのだが、揚げるとさらに旨くなる。

マーちゃんの奥さん特製 アジの天ぷら(さつま揚げ)


続いてお刺身。こちらは右半分がマーちゃんが漁で捕って来たヒラマサ。血抜きがしっかりされてて素晴らしい色・艶。1メートルほどだったとこのことで脂も乗って絶品!左半分がサワラ。サワラも堤防から釣れるが歯が鋭いのでほとんどリーダーを切られて終了。このサワラも脂が乗っててめちゃくちゃ美味!

左サワラの右ヒラマサ


こちらはサザエ。多分下茹でしてからグリルで焼いたのかな?マーちゃんは潜らないので尼漁師から買ったと思われる地元のサザエ。

大量のサザエ


そして本日のメインはこちらのホルモン鍋。みそ仕立てで体も温まり、本当に美味。ビールに最高!!

ホルモン鍋


紅白を見ながら美味しい食事と旨い酒、楽しい会話が続く中、22:00頃にお土産を沢山頂いて撤収。

戻ってからは更に酒盛りしたのは言うまでもないが、2次会も深夜0時になった頃に徒歩1分の所にある田島神社に大漁祈願のお参りをして明朝の「おはようヒラマサ」に備えて寝ました。

元旦
あけおめ!今日は強風なるも北風なのでコンディションは悪くない。早速今朝も6時起床で「おはようヒラマサ」出撃!天気は悪く、初日の出は不発。ヒラマサも不発。1時間程で撤収。

セカンドハウスに戻っていつもの通り飲み会再会。今朝は昨日のお土産でもらったヒラマサの沖漬け風茶漬けとその他諸々を肴に酒盛り開始。

奥からサザエの残りとサザエの甘露煮、真ん中はクジラの畝須(うねす)とアオリイカを巻いて燻製にした郷土料理。手前は大根のナマスと大根の皮のソテー。

豪華な残り物で用意した肴

そしてとうとうおでんが解禁。出汁から作ったこだわりおでんなのでこちらもスーパー美味。但し、私の大好きなちくわぶは入ってなかった。

牛スジ入りのおでん


今日はヨシちゃんの家にお呼ばれだが、早目に来いとのことなので午後3時頃を目途に訪問することにしたので、逆算して行動することにした。朝食後、さっそく餌の確保とカマスの一夜干し作りをし、道具を片付ける。

セカンドハウスの玄関前はいつも釣り道具だらけ

ヨシちゃん家ではお風呂をもらう予定はないので各々昼頃にシャワーを浴びて、いざ出発!ヨシちゃんの家は小川島の中でも一番高い所にあるので海抜20メートルはあると思う。これがこの日、功を奏す。

ヨシちゃん家到着。客間に通される。

床の間にはお酒が沢山
今夜の豪華な食事

先ずはクジラの赤身と黒皮。赤身は馬刺しのように食べると旨い。黒皮は皮と皮下脂肪部分。あっさりしててとても美味。

クジラの赤身と黒皮

続いてクジラ畝須(うねす)。黒皮とその先の肉の部分を薄切りにしてさっとボイルしたもの。こちらは酢味噌がグッド!

クジラの畝須

ズワイガニに海老フライやエビチリ、ここにもイカの巻物がある。

オードブル
マグロの中トロと大トロ

漁師さんは漁協を通じて色んな海産物が少し安く買えるそうだ。

この日、皆さんご存知の通り午後4時10分頃、能登地震が発生した。同時に津波警報が日本海側の広い範囲で出され、北は北海道から南は佐賀県北部まで出た。唐津市の北西部には海に面して玄海町があり、先端には九州電力の玄海原発があることから町民全員に対し避難勧告が出た次第。津波予報では1メートル程度とあったので、そんな津波でどうにかなってしまう原発など直ちに停止すべきと思いつつ、福島原発事故以降の地元行政による過剰反応に思いが行っていた所、広島から参加のTさんの奥さんから安否確認の電話があり、チャンネル主さんの奥さんからはラインで安否確認がある中、我が愛妻からはなんの連絡もないので心配させないようにとこちれから電話したら地震に気がついておらず、電話した理由を伝えると電話越しに娘と二人大爆笑する始末。挙句には電話を切った後にラインで「信じてます。楽しい思い出をありがとう」等の意味不明なメッセージが届き、その内容をメンバーに伝えると今度がこちら側が大爆笑。参りました。

幸いにも今日お呼ばれしているヨシちゃんの家は小川島でも標高の高い所(多分20メートル程度)なので津波の心配なしで飲み会を続けられた。それでもセカンドハウスは海抜1メートルなので一応、津波到達時刻の午後7時まで待って戻る。船を見に行った他の漁師の後日談だとどうやら水面が20~30㎝程度上下したようで、小川島の被害はゼロでした。

流石に飲み疲れたのでこの日は深夜0時前に就寝。明朝の「おはようヒラマサ」の夢を見ながら寝た。

2日
実質この日が私の小川島最終日。朝起きれたのは私とY氏のみ。この日は珍しく東堤防でトライ。3日連続の撃沈だったが、この日は綺麗な朝日が見れた。私にとってはこれが今年初の日の出。

初日の出

この日は小川島恒例「厄払い」の日。厄年の男女が田島神社でお祓いをしてもらい、その後境内から人々に餅を撒く風習があるそう。昔は家督を継ぐ長男のみだったそうだが、今は人口減少から男女問わず、しかもほとんどが正月に帰省してきた島出身の若者。(とは言っても世間的には中年の男女、島の平均年齢が高すぎるので錯覚してしまう!)最盛期には人口1500人程居たそうだが、現在は公式には300人、実際は住民票はそのままに内地の病院や施設に入っている人が大勢いるので、200人程度と言う人も居る。

さぁ、餅撒きだ。袋を持った老若男女が鳥居付近に集まって、厄年の男女から撒かれる餅を待っている。

餅撒きを待つ人々
餅撒き終了
収穫

ルールとしては餅は最低365個+何らかの縁起の良い数(自分の年齢など)を撒くそう。

餅撒きも終わったので一度セカンドハウスに戻り、今夜のお呼ばれハウスへ向かう。今日は漁協組合長の家。午後4時からスタート。

今夜もクジラ三昧。種類を聞いたら多分イワシクジラかニタリクジラだそう。小川島の捕鯨の歴史は長く、16世紀ごろから昭和30年代ごろまで行われていたそうで、現在の小川島漁師は子供の頃に捕鯨が盛んだった頃の記憶はあっても、捕鯨に参加したことはない。しかしながら、正月に鯨肉を食べる習慣は今もあり、ご覧のように漁協から仕入れて客人をもてなしてくれる。

赤身
畝須
黒皮
こちらは普通のハム
マグロの中トロとアオリイカの刺身

いやぁ~~、この日もしこたま飲みました。この日は元旦に佐賀県の鹿島市にある実家に帰省していたチャンネル主さんのビジネスパートナーのH美さんも参加して華やかな夜となった。

お風呂も入り、美味しい肴とお酒に舌鼓を打ち、ほろ酔い(?)気分でセカンドハウスに帰った。いつも通りの2次会となり、明日は帰路につく日なので、やはり午前0時頃には寝た。


何かこの3日間で一生分のクジラを食べた気分だが、今回はここまで。次回の最終回は青春18きっぷ復路編になる予定。

乞うご期待!


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