【男木島・後編】三半規管ヘタレ女が行く!清純ヨレヨレ18きっぷ
乗り物酔い弱者なのに旅好きが止まらない「矛盾トラベラー」がはじめての青春18きっぷに挑む、清純?18きっぷの旅。
【前編はコチラへ】
海まで歩いてやってきた。
誰もいない海は、自分の所有物かのような勘違いをさせてくれる。
白の絵の具を混ぜたような色合いでホンワリ柔らかい。
空も。海も。空気も。
海沿いを行くうち、異質なアート作品が見えてきた。
おまけに、 ネコも見えてきた。
「ナデナデしてー」
島で出会ったなかでも、とびきり人懐っこい耳折れさんだ。
ありがとう、海辺散策にずっと付き添ってくれる。
ついつい耳折れさんとの遊びに夢中になりすぎて、軽トラのお兄さんにクラクションを鳴らされる始末。
しかし、お兄さんは怒るどころか満面の笑みで
「猫、カワイイですよねぇ」
ゴメンなさーい!
往復とも気づかずクラクション鳴らさせてしまって。
謎のアート作品に到着し、耳折れさんとはお別れ。
到着したはいいが、うーん5秒で退散。
さらに歩いて、小さな漁港に辿り着いた。
タコつぼがたくさん。
男木島はタコが有名なんだって。
昼下がりの凪は、まるで時間が止まったよう。
地元のオジイは「なんもない」と島を自嘲するけど、なんもない良さよ!
集落のなかをふらりふらり。
売物件だ!
真剣に見入ってしまったが
まずどうやって生計をたてるかが大前提。
高齢者が多い島には不釣り合いな店を発見。
アニメキャラ推し?
鳴き声がしたので振り返ると「家政婦は見た」がいた。
柱の陰から、じっとこちらの様子を覗っている。
そっと近づいたら、すぐ「隠れて」しまった。
本人は隠れたつもり。たぶん。
フェリー乗り場が見えてきた。
ウォータースライダーみたく、坂道をすべり降りたい衝動に駆られた。
おかえり、私。
程良く疲れた身体に、淡い陽ざしと潮風がやさしい。
フェリーの時間まで、まどろみのひととき。
15:00 男木島港発
「東京行っても元気で頑張れよ!」
「絶対また会おうな!」
出航の時間。
港から船から叫び合う少年たちに、甘酸っぱい3月を感じた。
15:40 高松港着
これから高松の町を散策、という訳にはいかず残念。
高松駅に戻らなきゃ。
さぬきうどんが、骨付き鶏が、嗚呼・・・。
16:10 高松駅 → 姫路駅
歩き回った疲れと酔い止め薬の相乗効果で、睡魔との闘い。
グッタリしていたのも束の間、岡山から怒涛の夕方ラッシュの洗礼を受け、否が応でも身体が覚醒する。
18:44 姫路駅(途中下車)
姫路名物の駅そばを食べよう。
駅のホームだけでなく、駅直結のフードコードでも食べられる。
フードコートなら
女一人でも入りやすいし、安いし、空いてて、最高だ。
温かいダシが空腹に染みわたる。
気に入ったので、姫路に来たらまた食べようっと。
19:26 姫路駅 → 20:28 大阪駅
旅を欲張らなかったせいか、疲れは少ない。
日帰りで美しい島を楽しめて、大満足。
18きっぷの楽しさを知ってしまったかも。
酔い止め薬は神様です!
男木島は、気ままに旅したい私にピッタリの島だった。
人も、猫も、空気も、のんびりやさしい。
やっぱり瀬戸内の島が大好きでたまらない。
実現できなかった帰り道のチョイ寄りプラン
1)明石で「明石焼を食べる」
閉店時間が迫っていて、断念。
2)垂水で「明石大橋を眺めながら風呂」
最終の送迎バスに間に合わず、断念。
旅の出費
青春18きっぷ 1回分 2410円
高松~男木島 往復 船 1020円
タコ飯(男木島) 500円
まねきの駅そば(姫路) 450円
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