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ニーチェ『道徳の系譜』について

 ついに俺は、14年の歳月を経て、ニーチェの著作を一冊通読することができた!まずこの事実がとても嬉しい。もちろん、分からない箇所もたくさんある。しかし、かと言ってまったく手も足も出ないわけではない。このこともまた、14年前の自分と比べると大きな変化であり、たいへん嬉しく思う。

 読んで思ったのは、とにかくニーチェが既存の価値観に対して徹底的な攻撃を行っていることの凄まじさだ。この意味で、ニーチェはジョン・ライドンよろしく、哲学的パンクロッカーだったのだと思う。

 読んでいると、ルサンチマン、ニヒリスム、力への意志などの有名な言葉がバシバシ出てくる。その度に、「来たー!」と軽くテンションが上がっている自分がいた。

 また、「ゲーテがファウストみたいな人物だったなら、ゲーテはファウストを書かなかっただろう」と書かれている箇所がある。なぜかここに感銘を受けた。俺も音楽を作るときに歌詞を書くのだが、多分そこに引っかかったのだと思う。ちょっと言語化が難しいのだが、良い意味でとても引っかかる箇所であった。

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