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本を読んで知識が増えても、「俺には知らんことだらけや」と自戒した方がいいということについて

 自戒を込めて今回の文章を書く。

 自分は、本を読むのが好きで、毎日本を読むのが習慣である。そして、最近は哲学の本を読むのが好きなのだが、それらの本は一般的に小難しそうだという印象をもたれている。今日も、研修の休憩時間にプラトンの『ゴルギアス』を読んでいたら、上司に「いつも難しそうな本を読んでるね」と言われた(多分、嫌味ではなく純粋な感想として、その上司はおっしゃったと思う)。

 確かに、そういう小難しい本を読破していくと、自分の場合は「こんな難しい本を読んだ俺すごい」みたいな、短絡的で阿呆な感覚をもってしまうことが少なからずあるのだ。しかし、そういうところは他人には多かれ少なかれ必ず伝わってしまうもので、「なんやこいつは、偉そうにして嫌な奴や」という印象をもたれかねないと思うのだ。

 実際、例えば『ゴルギアス』なんかを読んでも、分からん箇所はいっぱいあるし、そもそも哲学好きの人やったらプラトンとか基本中の基本やからその意味で上には上がおる。だから、読めば読むほど自分の無知を自覚して、より謙虚になった方がいいと思うのだ。

 これは仕事でもそうで、自分は不惑が数年後に迫ってきたこともあり、仕事でちょっとしたリーダー的な役割を任されることが多くなってきた。それでも、「俺はリーダーや!」みたいな感じで変に肩肘はらず、分からんことはまだまだたくさんあるし、上には上がおるという感覚をいつももって、謙虚に仕事した方が多分自分が楽やろなと思う。

 というわけで、自分の基本スタンスとしては、老子で確かそういう記述があったと思うが、なんかおるんかおらんのか分からんくらいの存在感であまり自己主張せず、静かに謙虚にやっていきたいなと思った。今年度は、今のところ調子に乗ってしまって大火事を起こしましたみたいなことはないが、静かに謙虚に過ごしたいと思う。

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