高咬径_男性-_32_no3

「咬み合わせ」とは何ですか ?



たまにですが、歯科関連の記事で「咬み合わせ」という用語を目にします。


歯を「咬み合わせる」ことでしょ


思うでしょう


でもトップの画像に見るように、実は


歯のは、意外にも、左右ぜんぶの歯で「傾斜」がすべて「異なり」ます。 


言ってみればすべての歯の「傾斜」アシンメトリーな形態なのです。


彫刻者の私が思うに、「咬み合わせ」の診断しています、解析していますと言っているものの、実は各個人の「複雑怪奇」な上記の様な「アシンメトリー形態」の「咬み合わせ状態」を、他と比較・詳細解析できるような分野にはまだなっていない、術者の多くは、各自判断でオリジナルで対応しているケースがほぼ、と考えています。(一流形態の歯の彫刻が実際は出来ない方も多いですし、「傾斜形態の物理」も詳細に解析して無い専門家が実は多い、ことは容易に想像できるかと思います)


例えばこちら メカニカルな「は」の「かみあわせ」です

画像1

「は」がきれいに並んでおり、みんなすべて「咬み合って」いるでしょ


これら「は」が「咬み合って」スムーズに動くには、「均等」で同じ「はの形態」で無くてはなりません。

又、スムーズに動くためには、中心軸がブレ無く、しっかり固定されていなければガタガタしてしまいます。


しかし、実際私たちの「歯の形態」はこうです

下顎左側大臼歯形態WEB1

がみな「不均等」で揃ってないでしょ


もうひとつ

右側偏位歯牙大きめ(32)

もう、が左右でどう ? 並んでいるかもう分からないでしょ (この画像は私が特別に加工してお口の中の方向から「歯並び形態」を観たものです)


もうひとつ

下顎関節前歯ベクトルno2

こちらも、なにがなんだか分からない状態ですが、「アゴの左右の関節部」と、お口の歯並びが実際どの方向に「動いて」いるか ?  矢印で「運動方向」を現わしたものです。



上で、メカニカルな「均等なはの形態」スムーズに動かす為には、がしっかりブレずに、が条件でしたが、ご覧のように私たちの実際の「歯」「歯並び」「関節」「咬む部分の動く方向」も、実に多様で複雑であることが分かります。


これらを私たちは、ほぼ無意識に、この複雑怪奇な「形態」「運動方向」スムーズに動かしていることになるのです。



ギアとギアの間隔もそれぞれ一定の隙間であるはずも無く、生涯に渡っても、一定の間隔であるはずもありません。



専門的には、例えば「食べ物を咀嚼する時」「水分飲み込む時」「日常動作姿勢でアシンメトリーに傾けている時」「眠る姿勢の時」、又、もっと掘り下げて「加齢と共に歯がすり減っていく際」 などなど、
歯牙が「触れたり」「咬んだり」「触れていなかったり」の作業が無意識にスムーズに動いている事は、実に高度な「身体動作」と捉えています。
(歯科治療において、時に、「慣れる」と言われる事があるかと思いますが、この「慣れていく過程」が無意識での高度な作業ですので、今後、重要な分野だと考えています。




これらをデータとして集め、解析可能となったら可能性が他分野でもひろがるでしょう (身体の反射・バランスなど)



「咬み合わせ」っていう状態は未知の一歩に過ぎません。


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