こんな夢をみた20220811 巨大結婚式場

旅からこの街に戻ってきた。学生の頃から暮らしている、地元の炭鉱王が作ったと言われる巨大結婚式場。この設備を支える従業員たちが暮らす地域に住んでいた。楼門をくぐり、左手にある豪華な建物とは反対側にある、庶民向けの肌着など婚礼用品を売っているアーケードに向かう。アーケードと言ったが木造の長屋の集合体だ。入口には呉服店があったはずだが品物が撤去されている。そして鯨幕。大家が亡くなったらしく、その準備中のようだ。大家がどんな人物だったか思い出せないがたしか老婆だった。行き交う人々を避けつつ二階に向かう階段を探したが、ここも通れそうにない。見上げたら木製の天井板に裸電球。こんな所の四階に住んでいた。別の経路を求めてアーケードから従業員通路を通って旧館に向かう。きらびやかな迎賓館で分厚い絨毯。重厚な受付のテーブル。着飾った女性たちが階段に並んでいた。四階に行くにはあの階段の上にあるエレベーターに乗らないといけないが、旅帰りのこの服装ではあの列をかき分けて行くのもはばかられる。旧館は増築を重ねて複雑な造りになってしまっているので他のルートを知らない。いったん外に出よう。黒塗りの車が並んでいる正面入口をこそこそと抜けて新館に向かう。外観はビジネスホテルのようだ。そこの入口でばったり同級生とあった。高校大学と同じだったやつだ。披露宴に出席している風だ。いま自分の部屋に行けないで困っていると話したらお前はもう卒業して別の場所に引っ越しただろうと言われる。そういえばアーケードに数年、それから旧館の四階に移り卒業までは居たような気がする。それから何をしていたのか、どんな旅をしていたのか思い出せない。急に今日の宿が気になりだした。巨大結婚式場は複数の挙式を同時に扱え、宿もあるが常に満杯の状態。仕方なく楼門を出て周囲をさまよう。高い石垣に工場のような裏側。ここだけで数万人が働いている。目を外に向ければまばらに家とも呼べない小屋と荒涼とした土地、険しい山、電信柱。そもそもどうやって来たのだろうか。なんとかもう一度結婚式場のどこかに潜り込めないか考えることにした。………

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