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(3)医心方 巻二十七 養生篇 雑禁第十一③ 鳳凰堂流解釈


 千金方からの引用

養生の道は、久しく歩き、久しく立ち、久しく臥せ、久しく坐し、久しく聴き、久しく視ること莫かれ。

鳳凰堂流解釈
東洋医学では五労と呼ばれている考え方です。

長い時間歩き続けると、長時間気を上げっぱなしにするので、肝を痛めます(久行傷肝)。鳳凰堂ではこの裏に血液の消耗状態も考えます。

長い時間立ち続けると、身体は固まってしまい、防御力を使いすぎた結果腰に負担がかかり、そして腎を痛めます(久立傷腎)。鳳凰堂では肝腎要どちらも負担がかかっている(頑張っている)と考えています。

長時間横になっていると、全身運動をしていない為、呼吸量が少なくなる、使うことで腎の機能が活性化し、肺の機能を助けるはずが助けられなくなるので、結果的に肺を痛めます(久臥傷肺)。鳳凰堂では、肺だけでなく腎も弱り、怠惰な性質を呼び込むと考えています。

長時間座っていると、背中が曲がり脾に負担がかかります。(久坐傷脾)。鳳凰堂では、これが更に慢性化すると腎を痛め、慢性腰痛の元になるとも考えます。五行相剋です。

長時間音楽を聞いたり、人の話を聴くと聡明さが閉じます。漠然と聞く際には耳は腎と繋がっていますが、注意して聴くと心と繋がります。

長時間聞いたり、聴いたりすると心腎が疲労し傷つけると考えます。

長時間視ると、肝を痛めます。
これは現代の人に多く、PCやスマホは短時間でもかなりの神経を使っており、長時間になると精神、神経は疲労します。

そして、目は肝だけでなく心も関係してますので、心肝に負担がかかります。

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