養生訓 巻第七 用薬 鳳凰堂流解釈55


原文を現代文に改変

藥を煎ずるは磁器よし。陶器也。又砂罐(しゃかん)と云う。

銅をいまざる藥は、ふるき銅器もよし。新しきは銅氣(あかがねけ)多くしてあしし。

世俗に藥鍋と云うは、銅厚くして銅氣多し。

藥罐(やかん)と云うは、銅うすくして銅氣すくなし。形小なるがよし。

鳳凰堂流意訳

薬を煎じるには磁器が良い。磁器とは陶器の事であり、又砂罐(しゃかん)とも呼ばれる。

銅と相性の良い薬であれば、古い銅器でも良い。新しい銅器は銅氣(あかがねけ)が多いので良くない。

一般的に言われる薬鍋と言うものは、銅が厚く銅氣が多い。

薬缶(藥罐・やかん)は、銅がうすく銅氣がすくない。形は小さい方が良い。

鳳凰堂流解釈

所謂調理器具は、その成分が食材に影響する可能性を考慮して、鉄や銅が使われてきましたが、最近ではテフロン・フッ素樹脂加工やセラミック加工、マーブルコート、ダイヤモンドコート、チタンコート等がありますが、素材としては昔から使われている鉄、銅、セラミックが良いと考えています。

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