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五味と感情(5)

最後は苦味です。

苦味は、心、夏、喜等と同じ分類に入っていますが、これも心の作用とは異なります。

心の作用は、現代的にも東洋医学でも血液を全身に流して身体を滋養するところ。

東洋医学では更に、意識や無意識で神経を働かせる大本と考えられています。

苦味は酸味ほどではないですが、味わった場所の水分が取られるのが特徴です。(かんみ)と似ていますが、(かんみ)は水分を吸収した後、再度循環させますが、苦味にその作用はありません。

一方で、喜びと心の作用は似ており、プラス感情を外に出していくものです。

今までの五味でも五臓と感情は似ていても五味は少し違うものがありました。

これは、肝や心は体内のエネルギーを外へ出したり、巡らせる作用が主体で、

腎や肺は外へ出さない、溜め込む作用が主体だからです。

そして、脾、甘味はその中間になります。

苦味は軽ければ、一時的にエネルギーの流れを止めます。これによって心は血液を送る量を減らせる、つまり休めるのです。

苦い経験をした後は、思考使って次どうすべきかと考える、人生の流れと似ていますね。

五臓や感情をそのまま助けるもの(陰)、一旦五臓や感情と真逆の作用を起こしてから助けるもの(陽)、その中間(太極軸)と

全て人の感情、五臓を末永く維持する為の作用として五種類の味覚を分類しているのが五味だという事が分かります。

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