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医心方 治湯火燒灼方第一①

前回、千金要方の火傷に対する処方について見てきた為、今回は医心方の当該項目についても見ていく。

鳳凰堂流意訳
≪諸病源候論≫には次のように書かれている。
初めて火傷した場合、できるだけ落ち着き、冷たいものや井戸の泥、みりん等を使わない事。

火傷の熱気が冷えると、深く骨まで伝わり、筋肉が糜爛するからである。

火傷して瘡ができ、筋肉が痙攣したり、拘縮しやすいのはこのような理由からである。

≪小品方≫には、突然火傷して、激しく苦しみ悶絶して、人事不省となるような場合、冷水に蜜を解かして飲ませる。口を噤んで痙攣しているようであれば、口を手で挟んで開き与える、と書かれている。

原文
≪病源論≫云、凡被燒者,初慎勿以冷物及井下泥及蜜淋 之,其熱気得冷冷却,深搏至骨,爛人筋也。所以人中火湯瘡后,喜攣縮者,良由此也。

≪小品方≫治卒被火燒,苦劇悶絶,不識人方
冷水解蜜飲之。噤痙,挟口與之。

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