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あほらし屋の鉦が鳴る(1,p.38~p.42)

■7.13(火) 曇りのち晴れ

久しぶりの完オフ(というと語弊があるけど)の次の日で、少し暖機運転が必要みたい。10年くらい前ならそんなことはなかったと思うけど。
オリンピック選手村は開村したらしいけど、ただでさえなにもしないでひっそりとした〈村開き〉は、一大臣の発言であっという間にニュースの隅に追いやられている。つくづく運のない大会だと感じてしまう。

五輪会場での酒類提供を容認という組織委員会の方針は数日で一転して禁止、飲酒も禁止、つづいて4回目の緊急事態宣言の発出、そして今回の大臣の「働きかけ」発言。ギョーカイとは無関係な人間でも、そりゃ〈理不尽〉の一言に尽きる。

「手段はヨーロッパの勢力均衡と国際法です」と神父は話していた。「そのためには、ロシアのように野蛮でならしている強力な国家が、私欲を捨ててヨーロッパの勢力均衡を目的とする同盟の盟主になりさえすればよいのです。そうすればその国は、世界を救うことになるでしょう!」(p.38)

1805年のロシヤの夏の夜はゆったりと過ぎていっている。


#夏の読書感想文

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