見出し画像

VR医療系即興劇『その日、君が医師になるー』第三回@cluster を終えて(監修法月ロイ)

演者・スタッフ(敬称略)
医師役 おくら
患者役 百瀬百希
友人役 地蔵
同僚役 法月ロイ(監修)
ナレーション きりお山伏V
カメラ nonoriん
配信周り 楓ヒナギク
小説化 sun

本イベントは医療をテーマに、VRでゲストが医師役となって即興劇を展開するイベントです。前回大変な盛り上がりを見せた同イベントの第三回が、clusterで開催されました。
動画はこちらです → https://youtu.be/2QIVmvj8fdA

今回は99人の方に来場いただいて、盛況でした。あと1人で100人でした。誰か来ればよかったのに(?)
でも満足してます。
このイベントは大体ワンシーズンに1回くらいの頻度でやっていますが、できればもっと回数を増やして行きたいです。今回も忙しいけど、「決めちゃえばどうにかなるだろうエイヤッ!!!」という感じでやったところなので、次はいつになるかわかりません。
演者さんも、スタッフさんも随時募集しているので、「俺が、私が回数増やしてやんよ」って気のある方は、大歓迎です。色々任せます。

別にいつ入っても抜けてもいいDiscordサーバーなので、気軽にクリックしてみるのが良いですよ。わかりましたか?

本イベントではシビアな架空の病気の初診から診断、そして治療決定までの流れを、医師役は患者役の情報を持たぬまま始まり、医師と患者、そして同僚医師や患者の友人の熱い医療的対話が展開されました。今回の演目で特に印象的だったのが、友人役の演技でした。我々も、観客も圧倒される内容でしたが、やわらかく受け止めた医師役も個人的に衝撃的なものでした。

以降はアフタートークでの内容をさらに深堀していこうと思います。

①身内の命に関わる選択を委ねられたきりおさんの話を聞いて、自分以外に命を預けると、通常は「何かを失わせる選択ができない」ということを強く実感しました。ある意味で、ましてや直接的に何かを犠牲に、人の命をどうこうできることこそが、医師の特殊性なのかもしれないとも、思うところでした。知り合って何か月かしか経ってないとはいえ、毎回、こういうような会話をした後の人に対して、それをするのですから。今や慣れてしまっている自分がいますが。

②今回の劇を振り返ると、少し比重が患者と友人寄りになってしまった感はありますが、今回の設定だとそうならざるを得なかったかなとも思うところです。
裏話ですが、今回はおくらさんに事前に難易度を設定してもらっていて、少し簡単めに設定していたのが、ここに響いているかもしれません。劇の座組として、その分、キーパーソン(以下KP)役には頑張ってもらうことになるのは知らせておかないといけないし、そもそも患者とKPはある程度の打合せはした方がよいかもしれないと感じました。今回は30分前に患者役と友人役が少し話していたようなので、うまくいったのはあるかもしれません。

③医師の「接客業」問題は時に一部で話題になるものです。もてなすというよりも、あるいは接客というよりも、取り得る選択肢の中で、いかに納得した選択をしてもらうかが大事な職というのは普段から実感しています。接遇的なトレーニングについて、不要とは言いませんが、それだけではむしろ問題を引き起こしたりするのが医師という職業です。接客業的でもあり、教育業的でもあり、あるいは科によっては技術職的でもあり、また研究職でもある。一言では言い表せない多様性こそが、医師という職業の特徴でもあるかもしれません

④地蔵さんの、勝手に決まっていく患者と悩んで決める患者についての質問も興味深いものでした。聞いてこない人はわかってるのかわかってないのかもわからないし、後で「こんなこと聞いてない」も出て来やすい印象があります。特に、近年はインフォームドコンセントと言って、患者が必要な情報を受け取った上で、自分で行く道を決定することが理想とされています。その中で、「先生に任せます」は医師としては困る状況なのです。明確に一つの治療が飛びぬけてよいとされているものであれば、その治療を進めていけばよいのですが、今回のように、あるいはそれ以上に二つの治療が拮抗する状況では、本人以外に決めようがないのである。医師としては、家族と相談して決めてもらえばよいのですが、先に話したように、家族とはいえ他の人に完全に委ねてしまうのは、その人を苦しめる上に、それがゆえに、患者にとって最良の決断ができない可能性がそこそこにあるのに、今回気づかされました。


参加者からは盛り上がりと興奮が伝わって来ました。VR本格医療即興劇はますます可能性のある興味深いフィールドだと実感しました。今後ともこのイベントを監修させて頂きたいと思います。

それとともに、VRChatでも即興RPイベントを開催していく計画があります。
もう少しライトで、短時間にできる設定で当日来た方にシチュエーションを選んで医師役をやっていただくものです。
『お前が医師になるんだよ』(仮)です。
略してオマイシです。
こちらについても興味のある方は、是非お声かけください。
お待ちしております。

法月の活動
VR酔い訓練集会
https://youtube.com/shorts/_IP_acKfhA4

V医研の活動
V医研ラジオ
https://youtu.be/4Ua3wKLdJYQ
https://youtu.be/eC1us0GTeDA

この記事が参加している募集

夏の思い出

よろしければサポートをお願いいたします。 活動の充実にあなたの力をいただきたいのです。