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ドット絵メイキング『教室の机』

今回のドット絵メイキングは、前回の誰得ドット絵『椅子なし授業』で使った『教室の机』です。記事中で「勉強机」としていたのですが、勉強机はちょっと意味が違うなと思いまして「教室の机」に呼び名を改めました。

ところでこの「教室の机」は、いくら「微妙な角度」のドット絵といっても形状は極めてシンプルで、描くのも大してむつかしくはありません。わざわざお知らせするようなテクニックがあるわけでもないため、メイキングを記事にする必要はないかな~と思ったんです。最初は。

でも、そんなこと言っていると、どんどん難しいシリーズになってしまいます。そこで今回は初心に帰って、いつもより"やさしい"メイキングとしてお届けしたいと思います。

下準備としてガイドを描く

さて、机本体を描いていくまえに、まずは「ガイド」を用意します。

24x24ドットのキャンバス下部にガイドを描いておく。

立体的なモノを描くとき、特に今回のように微妙な角度で「斜め」に見る場合は、位置や大きさ、角度の参考にするためのこのガイドがとても役に立ちます。いきなり「まっしろ」なキャンバスに絵を描き始めるのは「ど、どこになにを描こう!?」となって迷いやすいですからね。あるいは、適当に描いたら小さすぎたり、大きすぎたり。

なお、ガイドの色は描く絵の本体では絶対に使わない色にしておかないとややこしいことになります。そのため、今回は少し濃さの違う青2色でガイドを作成しました。

「だいじなところ」から描き始める

ガイドを用意したら、いよいよ机を描き始めます。どこから描き始めるか悩む場合は、その絵のもっとも「だいじなところ」、特にあとから調整しにくいところから描くようにします。

机の場合は、天板と、その下の教科書などを収納する袋の部分が「すべて」と言っても過言ではありませんから、まずは天板から描いていくことにします。足なんて飾りです、と昔の偉くない人も言っていました。

手順①②③

手順①では、まずガイドをそのまま複製して茶色に塗ったものを適当な高さに浮かせます。いきなりガイドを応用できてニコニコです。そして、それをひと周り小さく、横長になるように削ったものを、天板の原型としました。

手順②では、周囲を1段階暗い色で囲むことで天板の丸みを表現しつつフチドリを描き、さらに暗い色のラインを下に加えることで板の厚みを出しています。

手順③で、天板の下に金属の収納部分を描き加えます。天板よりひと周り小さい(細い)ものなので、天板より1ドット幅を狭めています。

ここまでの段階で、もうなんとなく机全体のサイズ感が見えたと思います。ちょっと背が高すぎるかもしれないですね。

足をつけ、色を調整する

手順④⑤⑥

手順④で、机の足を描いていくのと同時に、もう必要ないのでガイドを消しました。そして、デフォルメした絵にしてはやはり背が高すぎたので、足の長さにあわせて天板&収納部分を2ドット下に降ろしています。

手順⑤では、足と足とをつないで支える"横棒"を描き足しています。この横棒、名前を知らなかったので調べたところ、「貫(ぬき)」というんですね。ただ、このサイズのドット絵では、1ドットの線では細すぎ、2ドットにすれば太くなりすぎる困り者です。名前を知ってしまったがために「貫抜きにしたい!」「ぬきぬきにしたい!」という謎の衝動に駆られて困りましたが、机の「向き」を示す数少ない要素のひとつなので今回は描くことにしています。

以上で形状としてはできあがり。

最後に手順⑥で、すべての使用色を調整して作業終了です。木の明暗の差をより強調し、金属部分のグレーを1色足して暗部とフチドリを塗り分けています。

よほどうまくなって、一発で描けるようになるまでは、色数は可能な限り少なくして作業するのがオススメです。試行錯誤しながら描き直しを繰り返すたびに、塗りに使う色を選び直すのはかなり面倒な作業ですからね。

完成ではない!?

さて、今回のドット絵メイキングはこれで終わりになりますが、鋭い方はお気づきのとおり、いまいち「完成」とは言いにくい状況です。「椅子」とあわせた場合や、教室にある他のモノとの兼ね合い次第では、まだ手を入れないといけないかもしれないからです。単独の「ドット絵・机」としてはこれで完成でもいいんですけどね。

というわけで、次回は続けて「教室の椅子」を作っていきます。

(つづく)


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