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短歌 「希望の朝」の書き損じ 8首

逆上がり出来る/出来ない断つ白線 壁立ち上がる東西ドイツ

餓鬼がまたマネキンとしての僕に見る暗室の芽と溜飲の井戸

急接近、急旋回をくり返すわたしの森の夢みる列車

受付のひとの語勢が荒れている ポイ捨てされる河川の水面

倒れ伏す騎士を見送る者はなく血のあとを消すながいながい雨

クローバーさがす子どもを突きとばし貫きとおす鉄製正義

隊長も仲間も捕虜も母すらも笑顔のままに欲す殺戮

小6の「希望の朝」の書き損じを抱いて夏へと駆けてゆきます

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