2021年5月16日J1リーグ第14節ガンバ大阪対浦和レッズDAZN観戦の感想

監督解任直後の試合というのは自分たちはもちろん相手側も戦いづらいものです。スタメンもフォーメーションも戦術も全く読めませんから。

特に今年のガンバでは昌子と東口以外は誰が出るかサポーターですら読めません。怪我人はもちろん無理でしょうけれど、前節ベンチ外であったとしても、監督が代わればまた横一線のスタートになります。

宮本前監督の解任劇から3日後の今日、松波監督の采配となりますが、2012年以来、正確には2013年元日以来の指揮となります。

その試合がJリーグ開幕戦と同じ浦和レッズ戦となりました。スターティングメンバーは、宮本時代と大差ない布陣となりましたが、控えがGKの石川、CBの菅沼以外は攻撃の選手ばかりですので、失点はともかく何が何でも得点をするんだという意思表明でもあります。前節、今のガンバにとって貴重なゴールを決めた一美も先発です。

ともかく、最近はロングシュートもめったになかったですし、攻撃も守備も停滞感・閉塞感が強かったので何とか切り替えて欲しいです。

前節に引き続いて緊急事態宣言下、リモートマッチとしてキックオフ。

3分に武藤に東口正面のシュートを打たれましたが、7分には宇佐美が遠目のミドルシュートを放ちます。

9分には右サイドで奥野が無理なパスがカットされてのカウンターを受けましたが、グラウンダーのクロスとは合わずに助かりました。

最初の内は積極的に前に人数をかけて攻めていましたが決め手を欠く中、16分に田中のクロスをユンカーに決められて失点。かなり早い時間でビハインドの展開となってしまいました。

そして20分にもカウンターで大きくサイドを使われ、最後に田中達也に決められて0−2。

0−2になってからはまた保持率が高くなりましたが、浦和が無理をしていないからでしょう。ある意味、浦和は非常に効率よく得点したと言えます。

それでも35分には裏に抜けるボールからつないで、ペレイラのクロスを宇佐美がヘディングというシーンがあって、こういう攻撃が続けばそのうち得点は出来るはずです。

そんな中、40分に再び田中・ユンカーのコンビで失点します。前半の内に0−3になるのは久し振りですが、ストロングポイントを押さえきれないのが明らかである以上、どうしようもありません。

結局前半はこのままで終了。

最初の10分は内容的には良かったです。浦和が様子見だったのかも知れませんが、遠目からのシュートや縦に裏抜けを狙ったり、これまでには無かった攻め口も使えていました。

失点してからが非常に問題で悪い点ばかりが目立ってしまいますが、多分今シーズンずっと存在している問題です。

固い守備をベースに昨シーズン2位になったチームが、固い守備を捨てて攻撃に力を入れるとこうなります、という悪い見本のような状態になっています。

さて後半、一美に代わって塚元が入りました。試合の行方はともかく、どのようにこの45分を戦うかが次の試合にも影響してきかねません。

いきなり浦和にシュートを許しますが力が弱く助かりました。

3点差である程度セーブしている浦和と、必死になっているガンバが同じレベルの攻防になっている状態のように見えます。

63分、宇佐美のミドルも枠の外。

その後もパトリック、チョ・ジェジン、ウェリントン・シウバを投入しますが、状況は変わらず。

86分に昌子が杉本の肘鉄で倒れ、心配しましたが何とか試合は出来そうです。精密検査も必要でしょうけれど。

結局後半も何も出来ずにそのまま浦和に流されて試合終了となりました。

何も出来ずにただ負ける試合を見続けるというのは、ファンとしてサポーターとしても辛いものです。もちろん、実際に戦っている選手や関係者も辛いはずです。

この10年で2012年、2018年、2021年と3度も残留争いになってしまうチームは、とてもじゃないですが強豪とは言えません。

それぞれのシーズンでチームが壊れた原因は異なるでしょうけれど、その上にある存在に問題が無ければそうは苦境は続きません。ましてやクラブの予算や戦力が平均よりも不足しているわけでもないのです。

今シーズンが残留できるかどうかは新監督次第でしょうけれど、残留しようが降格しようが、何度も訪れるチーム崩壊の根本的な要因を正さなければ、また同様の事が数年毎に繰り返されるのは間違いないと思います。

5月2日の大阪ダービーと、その次からのホーム3連戦は移動もなく、恵まれたコンディションでの試合のはずでしたが3連敗となりました。次は22日のアウェイのFC東京戦です。

このタイミングで相性が最も悪い味スタでのFC東京戦というのは、もう開き直るしかないくらいの環境です。

ともかく、先が見えるサッカーが出来れば良いのですが、今は試合を見れば見るほど悩みが増えるような状況に陥っています。

2008年は、バレーの中東移籍後に10試合勝ちなしと苦しみましたが、ACL準々決勝でアル・カラマとの試合で遠くシリアまで行って勝利を収め、日本に戻ってきて復調してACLで優勝しました。

それくらいの大きな気分転換がないとダメなんでしょうかね。今年の東地区のACLは6月25日からになったのですが、それまでどうしましょうか。

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