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日本と北欧の近さを生かせる地政学的な中国牽制

今朝の読売新聞朝刊の国際面に、フィンランドから戦後初の駐在武官が昨年夏から日本に赴任しているという記事がありました。

中国、というか習近平国家主席の国際的野心が露わになってきた最近、ヨーロッパ諸国の中国牽制の動きが出てきました。もちろん、はっきり中国あるいはロシアを牽制するために太平洋に関心があります、なんてことを公言してるわけではないですが、少なくとも仕掛けられる側の中露はそう思っているでしょう。

ヨーロッパにとっても中国やロシアが国際秩序に挑戦していることが見逃せない状況になっている証しです。

よく見る二次元の世界地図だとヨーロッパから日本や太平洋は遠すぎて関係ないのではないかと思ってしまいそうになりますが、案外近いものです。

日本から出発し、カムチャッカ半島、ベーリング海峡を抜けて北極圏を過ぎればグリーンランドや北欧諸国にたどり着きます。

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地球儀を北極側から見れば、日本とヨーロッパの近さを実感出来ます。もちろん、飛行機で移動するとなると単純な距離だけでも結構かかるのですが、日本から見て地球の裏側に当たる南米に行くよりは短いです。

とは言っても、日本にとって環太平洋地域はもちろん重要です。こちらもGoogleEarthで見てみると、アメリカのアラスカ半島から延びるアリューシャン列島・カムチャッカ半島・クリル諸島・千島列島を経由して日本列島まで島々が点々と連続しています。

さらに九州から南西諸島・台湾・フィリピン・インドネシア・パプアニューギニアを経て、南太平洋の諸島からニュージーランドまで連なります。

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太平洋の東側は南北アメリカ大陸ですが、チリ沖の大地震が日本への津波になって被害が出たこともあるように、海は遠くてもつながっています。

だからこそ、このラインを突っ切って太平洋に入り込み、日米の太平洋への影響力を寸断することが今の中国の太平洋戦略になるのは理解出来ます。もちろん許すわけにはいきませんが。

世界地図と地球儀では設置場所や持ち運びを考えると大きな差があり、どうしても二次元の地図でついつい考えがちですが、三次元的に考えればまた違った結論も出てきます。

今ではGoogleEarthのような無料で手軽に三次元的に地球を見ることが出来るサービスもあります。一応は二次元のデバイス画面に表示されているものですが、拡大縮小が自由自在に出来ることを考えると、現物の地球儀よりも便利なところもあります。

南北を逆さまにした地図はちょくちょく話題になりますが、上下逆さにするだけではなく、3Dでグルグル回しながら見ているとまた違った見方が出来ますね。これは地球儀だと抱えて回さないといけないので大変です。芸人のゴー☆ジャスさんが持っているビーチボール型の地球儀だと楽ですね。遊んでしまいそうですが。

そもそも、世界地図で南北が上下に配置されて東西が左右に配置されるのはなぜなんでしょうね。

地球の緯度は自然環境を元に作られたというか、赤道と南極北極との間を区切ったものでしたが、経度はロンドンを0度として東西に分けたように政治的な理由で作られました。それが関係しているのか、ただ単に左右に自転の回転を合わせただけなのかも知れませんが、上下に回転を合わせても良かったはずですけれど。

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