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021:介護現場のホリスティック志向を垣間見て、初心に振り返る。

夜中のナースコールが多い施設利用者さんへの対応についてのつぶやきを見ました。少なくとも日本では、夜勤の介護スタッフ、看護師、医師など、少数精鋭で担当して『回す!』事になっていることがほとんどだと思われます。
生命に対してCURE(医療)なりCARE(看護・介護)をする事は、それを受ける側に対して24時間365日休日なし。が、原則となるので、それをする人は時間で分担しているわけです。

ところが、この夜勤という勤務時間帯は、日勤となる時間帯よりも、人手が少ないのが常識化しています。
何事もなく『みんながベットの上で大人しく寝ているもの』を大前提としているのか、夜勤をしたい人がいなくて仕方なくの現状なのか、経営判断は分かりませんが、コンビニのようなワンオペが成り立たない職場であることを、広く世の中に知ってほしいな。と、思います。

特に、認知症の中核症状が進むと、昼夜の逆転が起こったり、陽が沈むと心がザワザワしたり、それによって引き起こされる周辺症状によって、介護の必要性が変わりますよね。
施設ごとに、スタッフ全員で意見を出し合い、夜勤の負担を減らすべく、日中に出来る事を考えて実行しているつぶやきを見ると、介護職の方々が、給料以外の部分で、その仕事に従事している理由がある事が分かります。
外から業界を眺めて、ただ給料を高くすればいい(もちろん、従事している内容と給料が見合っているか?と言うくらい給料は安いと思います。)と言うだけではなく、職場環境を改善する必要と、それを解決できる方法を提示しなければならない事に、経営者や国は目を向けるべきだと思います。


そんな私も、パンデミック以前は、高齢者施設や緩和ケア病棟で、アロマテラピーを介在させたケア『アロマケア』を、担当させていただいていました。
現場から私自身にフィードバックはなかったので、私が研修した通りの結果が伴っているのかを知る術がなかったのですが、アロマケアをご利用いただいている方からの反応は、研修で見聞きしているように、ご本人に豊かな時間と安らぎ、そして、心地よい刺激となっている事は感じられたので、これを地元でも提供したい。と、思っていました。

私のアロマセラピストとしての所属が英国なので、英国の病棟やホスピス、介護施設などでの事例を多く聞くのですが、日中のたった15分、あるいは、英国の病院は国営なので、平等に全員回る為には5分と言う事もあったり、基礎体力のない方には短めにと言うような配慮があったりする中、たった15分でも、アロマケアによって作用する心身への刺激は、その場限りではなく、夜の不穏を沈めたり、便秘が緩和されたり、生活にリズムがついたり、あるいは、心の痛み(実質的な体の痛みも)鎮痛されることもあります。
これには、適切なタッチケアも付随しているので、アロマテラピーだけの功績ではありませんが、この穏やかな気持ちになる記憶が、同じ香りを嗅ぐことで、タッチを伴っていない時間でも想起させられると言う所が、アロマテラピーを介在させる強みです。

どんな状況の方にどんな精油を用いると良いのか?何%の希釈にすれば安全に利用でき、かつ、心身に有効に働くのか?と言うような事は、長い時間をかけて学んでいただかなければならないので、そのような処方は経験豊富なアロマセラピストに任せていただくとしても、実際にケアに付随して行っていただく事は、介護をされる人も、介護をする人にも、良い影響(そうなるように処方をします)を及ぼすことができます。
例えば、アロマケアに入らせていただいた個室に『処方の香り』を置いておき、部屋の空気を入れ替えた後に香りを嗅ぐ、嫌な採血をする前に香りを嗅いで落ち着く、お風呂に入れない時に清拭をする際に香りを嗅ぐ、おむつ交換の後は出入り口付近に香りを置くなど、通常の業務にプラスすることができます。
この『処方の香り』は、アロマケアに入らせていただいた際に、劣化していないか、保管状況を確認させていただくことで、安全を確保できます。

実際、私が担当させていただいた方でも、スタッフ様からは、認知症で普段から意思疎通はできない。と言われた方と、香りを通して、タッチを通して、お会いするうちに、心を開いてくださったことあります。
普段は、奇声をあげている時間に、アロマケアを担当させていただき、すんなり受けていただいたわけではありませんが、時間をかけて穏やかな時間にしていただけたこともあります。
中には、もう幼い子供に戻られている場合も、青春時代に戻られている場合もありますが、アロマケアに訪問する際の心構えとして、その方自身を見ている為、スタッフ様方のように日常の世話だけで十分に時間が取られてしまい余裕がない。と言うことがないからとも言えますが、じっくりと心の赴くままに言葉になる気持ち、ならない気持ち、どちらも受け止めて、受け流す。そう言う訓練のもとにアロマケアをさせていただくので、ご利用いただく方のココロもカラダもほぐれるのだと思います。

偶然だとしても、アパシーの状態で車椅子に乗せられてつれてこられました。と言う方も、前回までの間にお好きだと表現された香りを、その方の胸元に置くと『あら、あなただったの?気が付かずにごめんなさいね。』なんて、急に戻ってこられたケースもありました。
小さな小さな積み重ねですが、確実に心に届いていると感じましたし、特にレクリエーションに参加しづらくなってしまった方の最後の楽しみ(レク)になる事には確信があります。
なんとか、購入していただけないかな?

施設の経営者さん、実は、スタッフの疲労感も軽減できますよ!ご利用者様へのアロマケアは、夜間の徘徊、不穏を軽減することも報告されていますし、きっと、スタッフさんのサポートにもなりますよ!
なんとか、経費を割いていただけませんかね?

アロマケアは、高齢者に限ったことでなく、私自身ひとりの方をホリスティックに見させていただく為に、大まかに全てのライフステージにおけるアロマテラピーを研修しているので、高齢者施設、緩和ケア病棟、妊産婦ケア、障害者就業支援、自閉症児ケアのどの分野にも、手広く営業をして、買ってくださる事業から、事業の再開をしていこうかな?と。

西洋占星術的な天体のエネルギーが強い24-25年、個人事業主として自立を目指しています。
有言実行するように頑張ろう。

よろしくお願いします。


ご支援ありがとうございます。いただいたご支援は精油の購入や「アロマケア」の臨床研究費としてありがたく頂戴して、研究成果を発表していけるように頑張ります。今後ともよろしくお願いします。