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大切な美術品を壊されたときの店主の粋な一言

美術品のコレクターをされている方がいて、一度その方のご自宅に伺いコレクションを見せていただく機会があった。

室内には有名なアーティストの作品が、所せましと並べられており圧倒された記憶がある。

同行していた人が、ある美術品に体をぶつけてしまい床へ落下させてしまった。

陶器が床に叩きつけられ、見るも無残に壊れてしまった。

たちまち辺りに漂う緊張感。

「どないするねん、この状況!?」という感じで、ちびまる子ちゃんのキャラのように、みんな顔に縦線入りまくりである。

しかし店主は明るい調子で「ええねん、ええねん。それ処分に困ってたやつやったら、ちょうど捨てるええ機会になったわ」とにっこり。

粋だなあと思った。

こういうときに相手を思いやって、緩ませる一言をすぐ伝えられる人は格好いい。

失敗をした人を責めるのは簡単だ。

失敗を指摘する人、指摘される人という構図ができあがると人間関係は良くならない。

失敗を指摘され続けた人は、どんどん自信を喪失していく。

必ず失敗するのが人間だし、失敗するのが人生だ。

この店主のように、誰かがミスをしたとき粋な一言をさっと言える人間になりたらなあと思う。

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