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紹興酒の世界を深堀り!日本初の中国酒ガイドブック「黄酒入門」を紹介 ※by著者

僕自身、人生初となる本を出版して半年が経ちました。

多方面から「勉強になります!」「とても良い本!」と嬉しい感想をいただいて、本当に大変だったけど書いてよかったなとしみじみ思っております。

で、非常に今更なのですが(笑)noteではどんな本なのかをしっかり紹介していなかったので、改めてまとめておきたいと思います。

この本を読んでいただくと紹興酒がどんなお酒なのか?日本でどんな銘柄の紹興酒が購入できるのか?どういう料理と合わせればいいのか?などがわかるようになります。

中華業界の方はもちろん、お酒好きな方や興味ある方に届いたら嬉しいです。


特徴①黄酒の基礎知識をわかりやすく解説

「黄酒(ファンジョウ)って何?」
「紹興酒と何が違うの?」
「何からできてるの?」

そんな疑問に答えられるように、黄酒の基礎知識を解説しています。一般的な黄酒の製造工程や、原料は写真付きで紹介。

酒薬や曲の写真は中国の酒蔵さんからご協力いただきました。

曲や酒薬の写真って、日本には無いんですよね。でも、仲良くさせていただいている中国の酒蔵さんに相談したら快く送っていただきました。多谢!

本書は、あくまでも"入門書"。お店で黄酒を初めて飲むお客さんのことを思い出しながら、わかりやすくまとめたつもりです。

特徴②日本で楽しめる黄酒 約70銘柄を紹介!

日本に流通している黄酒の中で、気軽に入手できて美味しく楽しめる銘柄を72種紹介しています。

味わいは全て味見をしてチャート化。おすすめの温度やグラスの形状も記載しました。

紹興酒といっても銘柄ごとに味は異なります。それをぜひ知ってほしい!

実際に数えたわけではないのですが、日本には150種〜200種程度の黄酒が流通しています(経験則)。その中で、自分がおすすめしたい銘柄を中心にセレクトしました。

「紹興酒、家で飲みたいけど何を買っていいかわからない」

そんなお悩みを解消できたら嬉しいなと思いながらまとめました。お酒選びのご参考になれば幸いです!

※黄酒の流通状況は変動が激しく、現状で欠品・終売の銘柄もあります。予めご了承ください。

特徴③中国で流通する約50銘柄を紹介!

中国には、たくさんの黄酒が存在します。しかし、どのような銘柄があるのか、日本にはほとんど情報がありません。

本書では、中国でしか入手できない個性的な黄酒を46種紹介しています。

実はこの部分、僕が「ぜひ紹介したいです!」と編集者さんに提案して実現したコーナーです。

なぜやりたかったか?それは、黄酒の面白さや可能性を感じてほしかったから。

日本に流通する黄酒は9割以上が紹興酒です。紹興酒は歴史も名誉もある銘酒ですが、ひとつの地方地酒。黄酒は中国各地で作られていて、紹興酒と異なる個性を持った面白い酒がたくさんあるのです。

それを知っていただければ「飲んでみたい!」「面白そう!」と黄酒に興味を持っていただけるんじゃないかなと思っています。

いつか、日本でも飲めるようになるかも!?そんな日に希望を感じながらお楽しみいただきたいです。

特徴④黄酒に合うペアリング料理レシピを掲載!

黄酒を家で楽しむためには、やっぱり料理が必須!

ということで、3分クッキングへの出演や料理本の著書も多数お持ちの人気料理家・今井亮さんにご協力いただき、黄酒に合う料理のレシピを考案していただきました!

▼今井さんのInstagram

中華に限らず、和・洋、食後のスイーツまでさまざまな料理を掲載しているのですが、これもひとつの挑戦です。

黄酒は中国酒ですが、中華に限らず他ジャンルの料理にも合う!と僕は思っています。

黄酒文化にとっても、そうアプローチした方が世界が広がります。今井さんは中華を軸にして幅広い料理分野で活躍されている方なので、いの一番にお願いをしました。

撮影時、実際に黄酒と一緒に食べさせていただきましたが、相性バッチリでした!お願いしてよかったなと。皆さんにもぜひぜひお試しいただきた!

撮影当日の様子①鮭の南蛮漬け。
撮影当日の様子②餃子シャツの今井さん。
亮販店×黄酒ペアリングというコラボイベントも開催しました!

特徴⑤黄酒をもっと楽しむ!アレンジレシピ

黄酒界のトップスターともいえる紹興酒。日本ではさまざまな飲み方で楽しまれています。そこで、本書でも黄酒をベースにしたさまざまなドリンクレシピを提案!

簡単にできるハイボール風のドリンクや、クラフトビール風のアレンジなど、4種掲載しています。

家で餃子や麻婆豆腐など中華料理を楽しむときは、紹興酒はハイボール風にするとより合ったりするんですよね。ぜひチャレンジしてみてください!

なぜ"黄酒"入門なのか?

「紹興酒入門の方がいいのでは?」

未だに言われることもありますし、実際タイトルを決める会議では編集者さんも結構大変だったようです。

でも僕は、「絶対に黄酒入門!」と思っていました。

紹興酒入門をタイトルにするということは、他のお酒でいえば「シャンパン入門」「壱岐焼酎入門」「灘五郷酒入門」という本を書くというようなことかなと思います。

もちろんそれはそれであっていいのですが、僕は「ワイン入門」「日本酒入門」「ビール入門」というジャンルを解説する本が中国酒文化にとって、業界にとって必要だと思っていました。

また、黄酒の魅力は多彩な個性だとも思っているので、紹興酒に限ってしまうと世界が狭まります。

編集者さんもその点に同意してくれて、貫き通してくれました。そして実現したのが黄酒入門です。本当に感謝しております。

僕自身、「このタイトルにしてよかったと思えるように活動していこう!」と、この本から逆に刺激を受けている今日この頃です。加油!

ご紹介いただいたメディア

出版を機にラジオへの出演やWEBメディアのコラム執筆等で紹介させていただきました。グルメ関連の雑誌でもご紹介いただいております。

ラジオ

▶︎IMALUのでぃぐらじ(FM YOKOHAMA)

https://www.instagram.com/p/CwtNgW1Sn2T/?utm_source=ig_web_copy_link

▶︎井上貴博 土曜日の「あ」(TBSラジオ)
https://www.instagram.com/p/C2V8tdFyAj3/?utm_source=ig_web_copy_link

雑誌

▶︎月刊専門料理2023年11月(柴田書店)

▶︎男の隠れ家「美味しさの秘密は人情にあり!老舗食堂を巡る「車中泊&クルマ旅」」

WEBメディア

▶︎80C(ハオチー)

▶︎東京ディープチャイナ

本書が購入できる場所

通常の書店で購入可能です。もし在庫がない場合は、お取り寄せいただくこともできます。

お急ぎでない場合は、WEBがおすすめです。下記の場所でご購入いただけます。

📗Amazon

最近は全国の図書館でもお取り扱いいただいております。近所の図書館でぜひ探してみてください。もし無ければリクエストをお願いします(笑)

本書の書籍概要

  • 書名:黄酒入門

  • 著者:門倉郷史

  • 仕様:A5判、144ページ

  • 定価:2,750円(税込)

  • 発売日:2023年9月11日(月)

  • ISBN:978-4-416-62331-2

最後に、著者より。

僕自身、中華業界に入って13年が経ち、黄酒とも長く携わってきました。日本において、紹興酒の認知度は高く、中華料理店で親しまれている酒のひとつです。

しかし、紹興酒は多くの人にとって「紹興酒」でしかありません。

それぞれ名前(銘柄)があるのに、さまざまな種類があるのに、「紹興酒」です。

年数の違いで表記されることはありますが、「紹興酒」なのです。

それがもったいないと思っていました。

でも、逆にそれがノビシロだとも思っていました。

黄酒は数千年〜1万年という長い歴史を持ちながら、まだまだ蕾です。

中国には、紹興酒に限らず、さまざまな黄酒が存在しています。そして僕たちにも身近な日本酒と同じ、米(穀物)の酒です。

日本酒は米の品種や麹、酵母の種類が豊富で多彩な味わいのものが多く存在します。黄酒もユニークな醸造酒ではありますが、原料や製法など改良の余地がたっっっくさんあります。

ペアリングや最適な温度帯など食中酒としての研究もまだまだこれからの段階です。

今後切り開かれていく道。そのきっかけになれば、という思いでこの本を書き上げました。

正直、情報としてもまだまだ浅く、もっともっと深堀できます。また数年後、改めてまとめられるように今後も情報収集をして、積み上げていきたいと思います。

黄酒は、まだまだこれからだからこそ、今興味を持ってもらえた方と一緒に盛り上げていける酒文化だと思います。本書のご感想や、黄酒にまつわる情報や意見など、いつでもコメントやメールなどでお伝えいただけたら幸いです。

一番は、一緒に呑めたら最高ですね笑

今後ともよろしくお願いいたします!

▼自分のWEBサイトでも中国酒についての情報をまとめて発信しています。よかったらご参考ください!

donこと
門倉郷史

主に中国酒にまつわる活動に充てさせていただきます。具体的にはグラスの仕入れやYouTubeの制作費用、中国酒に関する企画全般を実現するための費用にさせていただきます。現在は全て自費で賄っております。お力添えを頂けたら嬉しいです!干杯!