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原価計算の基本⑦

■原価差異とは

(1)直接材料費差異
➀材料受入価格差異
材料を受け入れた時点でつかむのが、材料受入価格差異です。
受入価格の標準と実際との差異に、実際受入数量を掛けて計算します。
 
②直接材料費の価格差異
価格差異は、材料の標準消費価格と実際消費価格との差異にもとづくもので、両者の差異に実際消費数量を掛けて計算します。
 
➂直接材料費の数量差異
数量差異は材料の標準消費数量と実際消費数量との差異にもとづくものです。
両者の差異に標準消費価格を掛けて計算します。
両者の差異に標準消費価格を掛けて計算します。


(2)直接労務費差異
➀直接労務費差異の賃率差異
標準賃率と、実際賃率との差異にもとづく直接労務費差異です。
標準賃率と実際賃率との差異に、実際作業時間を掛けて計算します。
 
②直接労務費差異の作業時間差異
標準作業時間と実際作業時間の差異にもとづくもので、両者の差異に標準賃率を掛けて計算します。

(3)製造間接費差異
➀操業度差異
生産設備がどれくらい稼働しているか、その度合いを「操業度」といいます。
製造間接費の標準は、一定の操業度のもとでの予定額として計算されたものです。操業度が予定と違うと差異が発生しますが、これは一般の管理者には管理不能です。
 
②能率差異
製造間接費は、材料費・労務費・経費のそれぞれの間接費の合計なので、間接材料のムダ使いや、効率の悪い間接作業、機械の故障などでも、標準との間に差異が発生します。これが、「能率差異」で、作業の能率をあらわす差異です。
 
➂予算差異
製造間接費の標準は、部門別間接費予算で、配賦基準に標準配賦率を掛けて計算されています。そのため、実際の発生額との間には差異が発生します。

■管理可能費と管理不能費

(1)コントロールできる原価、できない原価
➀管理可能費
管理者が管理できる原価を管理可能費といいます。
(例)作業時間差異(直接労務費差異)
 
➁管理不能費
管理者が管理できない原価を管理不能費といいます。
(例)賃率差異(直接労務費差異)
 


 

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