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すばらしさ発見ノート

  すばらしさ発見ノートは、相手のすばらしさを見ようとするノート。仏教修行者から『相手のすばらしいところをみようとする心こそ「仏性」である。自らの「仏性」が輝けば、他者の「仏性」も連鎖して輝く。人の心は根っこでつながっているので、地球の裏側にいる人にも通じる。』といって小さくて何の変哲もない白地のノートをいただいた。そして『それと同様に、偽りの我(偽我)では相手の偽我と連鎖してしまう。この経験はよくあるでしょう。』ともいわれた。

 12年前、中小企業主で、かつ地元の開発事業のトップでもあるYさんの信頼を私は(事業がすすまず)次第に失い、目を合わせてくれなくなり、気持ちが相手に届かない、いよいよ首を切られるな、と思うようになっていた。 このノートとの出会いは、そんな時だ。ノートの初めのページ目に、日付と「Yさんのすばらしさの発見」と書き、心を落ち着けて、初めて会ったときから順番に「すばらしいと思った」点を思い出していった。

 「三代目の工場主として気概をもって働いている」と書き始め、「すみずみまで心配りをする」「確実、着実にものごとをすすめることで地域から信頼がある」「マイナスのことばがでてこないよう努力している」「トップとして、他者からきかれてもこたえられるよう勉強を怠らないで継続している」と書いていく。途中で「そうはいってもイヤだ!顔や声も好きになれない!」という気持ちが湧いてくるが、その気持ちを「よしよし」といって頭を撫でるようにして、なだめていく。

 ここから肝心なところだが、私がYさんに「ありがたい、良かった」と思った出来事を、どんなに小さな一瞬でもいいから、そして一つでもいいから振り絞って思い出していく・・・「申し訳ないと心からおわびすることで、きちっと通じた」「真剣であること、まかせるということ・・・こちらが前にでたとき、それを認めようとした」「一度首をきったにもかかわらず、もう一度機会を与えてくださり感謝しています。」

 次の日にYさんの工場を訪れた。
Yさんの気持ちは初めから開かれていた。短めに前向きなやりとりをし、気持ちが通じ合うのを感じて笑顔で工場をでた。Yさんへ感謝の気持ちが湧いてきた。今から考えると、仏教修行者のいう「自らの仏性と他者の仏性が連鎖して輝く」を体感した瞬間だった。

 それ以来、人とうまくいかない、通じ合えないとき、パワハラを受けたとき、恨みの力に抗うときでさえ、「すばらしさ発見ノート」を思い出し、そして心を落ち着けて書く。小さなノートをめくると「発見したすばらしさ」ばかり。それが立ち上がってきて、ノートそのものが私の手の中で輝いているのを感じる。「宝物」ということばが浮かんだ。

 あなたも「自らの仏性が輝けば、他者の仏性も連鎖して輝く。」という言葉を信じ、「すばらしさ発見ノート」に身を任せてみてはいかがでしょうか。その一時間があなたの人生をかえるかも!
 地球の裏側にも通じますよ。

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