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心地よさ”ウェルビーイング”の言語化は「人間らしさとは何か?」への回答

「わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために」(ビー・エヌ・エヌ新社)は、心地のよさを徹底的に言語化しようとしている意欲的な本である。分類と補足の中で見えてきたのは「人間らしさとは何か?」への回答だった。

◆自律性/自由/満ち足りた心身

/心身が病気ではない/情緒的安定/心身の潜在能力の発揮/有能感/ポジティブ感情/喜び/愉快/快楽/鼓舞/畏敬/感謝/安らぎ/興味/希望/誇り/愛/何かに没頭・フロー/達成感/マインドフルネス/

◆自分が大切にされていると感じる環境

・自律性・アイデンティティへの配慮/自律性への配慮/潜在的な気持ちよさや違和感への配慮/自己のアイデンティティの継続性への信頼/交換可能なモノとしてと扱われないこと/環境を自分に合わせて変えていけると思えること

・人に寄り添うテクノロジー/人の自律性を引き出すテクノロジー/人が助けたくなる弱いロボット/身体的なノウハウの蓄積をジャマしないテクノロジー/テクノロジーに「使われる」のではなく、活用して「ほしい未来をつくる」感覚/ロボットのような効率性を求められないこと

・配慮された物理的環境/潜在的な気持ちよさや違和感への配慮がなされた環境/安全だと感じること/落ち着いた色、音、光/嫌いなモノがない/嫌いな人がいない

◆他者を思いやる/他者から思いやられる

・他者との関係性/意義を感じ、周囲の人との関係でいきいきと活動している/お互いに介入を許し合う共話によって共在する環境をつくる/親しい人の死を一緒に悼んでくれる人、一緒に泣いてくれる人がいて、初めてその人の死を受け入れることができる

・予備と寛容のある環境/ネガティブな出来事(失敗)が起こらないように予防するのではなく、失敗を寛容でき、決定的な失敗にならないように支援できる予備のある環境/個人に帰属されるものとしての能力から、それぞれの能力を共有し、ネットワークの中で、誰かのために発揮できる能力へ

・他者を思いやること/社会的ネットワークの近くにいる人が幸福である/感謝を伝える/偏見から解放され、他者の存在の受け容れる/他者を助ける/他者のスキルを推薦する/他者の自律性・アイデンティティを思いやる

・ここに居ていい/ここに居ていい、と感じる/できることを伝えられる環境/できないことを伝えられる環境/

◆「公共」のウェルビーイング

/社会的環境が安定して継続していくことへの信頼/持続性をつくりだすプロセスへの参加/コミュニティの中で自身の存在と役割を確かめられる/多様な人々が共存できる新たな価値観を創成/創造・共創・創発する場への参加

◆インターネット空間のウエルビーイング

/時間をオーバーすると、コーヒーブレイクが挿入されるプログラム/スマートフォンは、常時受発信することを可能にしたが、いつでも外とつなかっているのは、ウェルビーイングなのか・・・お互いのスリープタイムを認め合う/「効率性」「経済性」「情報」ではない新しいつながり方をみいだす/

◆コロナ禍でウエルビーイング感覚も変化する

2021年7月の感覚で思いつくまま・・・・・/風遠しのよいテラス/芝生広場で寝転がる/空気交換(清浄)の見える化/ピカピカのトイレ空間/消毒液/すいている時間帯/濃淡があり、「ぬけ」のある密度感/リアルを楽しむ感覚/一人で過ごし、誰とも話さない時間/親しい人と過ごす時間/電話の復権/画面越しは誰とでも対等になれる/プチ「ひきこもり」への寛容/ビデオOFFOK・顔出し選択OK/健康オタク感覚の共有/自発的に何かを始めてみていい・・・ちょっとした運動とか・・・そして三日坊主への寛容/





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