10月27日、わたしのミッションの端をつかんだ

だれでも、小さな体験が連続的に起こって、モヤモヤしていたミッションが焦点を結んで言葉になることがあるだろう。今日言葉になったミッションは、「アートプロジェクトが社会福祉と融合し新たな社会基盤をつくる」である。

――つかんだ端をもう少し具体的に記しておきたい――

社会福祉と聞くと、限られた空間というイメージと同時に、税金で支える側と福祉を受ける側に分かれている感覚が、わたしの中にある。一方、人口と若者が減って、私にとっては孫の世代が働き盛りになる2060年には、高齢者が4割になると推測されており、3割になるのは目前である(現在、65歳以上の人口は25%)。子どもがいない人、結婚しない人が増え、子どものたちは、家族に囚われない生き方を選び、 家族で助け合うのが当然だったあり方は、すでに変わってきている。

年をとる、病気が少しずつ進行する、手術をする、事故にあう、精神のバランスを崩すなど、五体のうちどこかに不具合があり広い意味で障害を抱える人、健康とは言えない人の割合が、健全だと自らを定義できる人と同数になるのは、時間の問題だ。そして隣りに居るひとたちと、残された能力を最大限に出し合って、助け合うことが当たり前の世界にむかって、私たちは歩いていると思う。そんな世界で幸福に生きるための社会基盤として、「社会福祉」があると考えよう。「社会福祉」は、医療はもちろん、生産のための労働、教育、スポーツ、文学、芸術、国際交流、コミュニティデザイン、都市計画など、あらゆる社会基盤と融合することで、次の世代のものになる。社会福祉の側で垣根をつくっている場合ではないのだ。

今、他の社会基盤からアプローチして社会福祉のもつ隔てを超え、私自身の隔てを破り、融合して新しい社会基盤をつくっていくことを、広く市民と共有しながら進めたい。

わたしがアプローチするのは、アートプロジェクトとコミュニティデザインからである。

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