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科学的なデータと雑誌のインプレ

>「ゾンダ vs ロヴァール」の、タイヤをCLで揃えた純粋なタイム差は、5kmの登坂で凡そ30秒です。なお、ロヴァールはリム内幅が20.7mmと広いため、今回のようにまったく同じタイヤを取り付けた場合ロヴァールの方がタイヤ実寸は広くなり、条件面で有利になったと思われます。
「それを踏まえても30秒・乗鞍換算で2分程度しか差がつかなかった」と言えるかもしれません。
このタイム差をどう評価するかは人それぞれだと思いますが、個人的には「20万以上の投資に対する効果としては、ちょっと物足りない」と感じました。5分はムリでも、希望的観測も含めて3分程度は差がつくと予想していました。

高価な決戦用カーボンホイールは、練習用ホイールと比べてどれくらい速いのか?



これからは同パワーで比較したデータが出てくると思う。雑誌やアンバサダーのインプレに関しては、企業が公開して欲しくないような情報は伏せられていて、書いたとしてもマイルドな言葉に置き換えられる。

エアロに関してはパワーのデータを出すのに対して、それ以外に関しては科学的なデータを出さない。裏を返すと、エンジンが感じる個人的な見解だけが出回っている状況で、ホイールを変えて上りが分単位で速くなるのは単純にパワーが上がっているだけだ。

自転車は科学と詐欺と信仰が根付いている。
「軽い方が上りは速くなるけれど、人間に対して機材の軽量化の比率は低いので、全体な軽量化比率は非常に低い」
「エアロに関しても、例えば40km/hを出すのに必要なパワーが230Wと仮定して、エアロ機材を使うことで180Wで同じ速度が維持できる、という事はない」(そもそもそんなことが出来たらレースで規制される機材になるよね)
「エアロ系の機材は人力だけじゃ出せない速度域の下りは速くなる」

100万超えの機材を組んで乗ったときに思ったこと
「凄い、軽くて速い」
「エンジン鍛えない限りココがほぼ天井」
「分レベルで差が出来るわけでは無い」
「気軽に乗れない」

ここから、ハブに80万かけても、フレームだけに100万かけたとしても、そこまで変わらない。結局、プロが速いのはエンジン性能が人間離れしているからで、地元で速い方もMTBで40巡航もするし、何に乗っても速い。

機材に関して言えば、クロモリのWレバーで出した記録が未だに抜けない。
5倍付近のパワーで20分、登り切った後にそのまま道の駅まで飛ばした記録がどうにもならない。

パワーを見るようになって、KOM付近の人のPWRが6倍付近な事に気づいて一生出せないパワー域だと気付いたりした。自転車はモータースポーツと違い、人間次第で、そこからさらに秒単位で削る為に機材を使うのがあの世界の人たちなんだなと。

機材は上に行くほど耐久性がなくなったりする為、結局落とし所を考えて、気に入った物を使うのが一番だと思った。速くなる為、楽をする為に良い機材をひたすら求めるのは、何処かで天井が見える。