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【レビュー】西加奈子『きりこについて』

主人公・きりこの相棒、ラムレス2世(黒猫)の目線から彼女とその周辺の人たちについての物語。最初の自己肯定感爆上がりの頃のきりこは正直にいうとわがままな子やなという印象があったものの、初恋の人から「ぶす」と言われてしまってから彼女が自分を取り戻すまでの苦しさがありました。そもそも世の中の基準おかしくね?と感じます。わたしたちは知らず知らずのうちに、人を見た目ですぐに判断しがちです。男性の女性に対する容姿いじりもそう、その逆も然り。その人(自分も含め)の見た目はこの世界を生きるための「容れ物」でしかないし、その人の心も含めて、「その人」です。

生きていること。それだけで偉大だ!


「あなたはあなただ。他の誰でもない。」の一文がよい

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