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UTMF2019、A8エイドにて

写真は4月27日の16~17時頃に撮影した二十曲峠からみた富士山。

今年のUTMFは参加者にとって厳しいレースになりました。
降り続く雨、ドロドロで滑るトレイル、上がらない気温、挙句季節外れの降雪でかなり難儀されたと思います。

大会側のコース短縮による100mile参加資格対応(中止ではない)は良い判断だったと思います。

私は今年もA8二十曲峠エイドで選手の誘導及び給仕ボラとして参加してました。ちなみにここはコースの140㎞地点にあり全エイドの中で最も高所で(標高1150m)杓子山(標高1597m)挑む最後の補給場所でもあります。
ここから杓子山山頂まではウンザリするほど偽ピークを越えアホみたいな急斜面をこなし最後に岩登りを経て漸く辿り着く正にラスボスと呼ぶに相応しい行程。

私がエイドに着いたときは小雨がぱらぱらって感じでどんよりした雲がかかっておりまぁそんなものかなと。ところが午後になった辺りから降りてくる選手達が口々に山頂が積雪してると言い出し、雪?って思った間もなくエイド周辺も雨が雪に変わりあっという間に真っ白に。

次々降りてくる選手達はストーブの前にいても震えが止まらない。
明らかな低体温症の症状の方もいて救護室に運ばれる。
流石にこの天候なので様子見の選手が滞留して人数がどんどん膨れ上がる。
予備のテントを立てスタッフ用のストーブを設置して対応。
正直この辺りの時間帯が一番怖かった。
雪が降る直前に出た選手の安否が心配だったし本部は早く何らかの決定をしてくれ!と思ってました。

15時にコース短縮の決定が本部から知らされ安堵しました。

がここは山の中のエイドだけど一体どうやって選手達を安全に市街地まで下すの?
本部とのやりとりを何回かした後、元気な選手は林道(舗装してある)を自力で下って5㎞先のA6忍野エイドまで行きそこからバスでゴール会場へ、低体温症の選手はワンボックスカーで山を下りることになりました。

最後の選手がA8エイドを出た頃には雪は止み時折日差しが出るくらいまで回復しわずか数時間前の喧騒が夢のようでした。

その後エイドの撤収作業を手伝い山を下りました。一部のスタッフは翌日のコース整備の為もう一晩二十曲峠に泊まったようです。

以上今回私からみたA8エイドの一部始終です。翌日はビックリするほど美しい富士山が姿を見せました。

その後色々と考えたことは次に書きます。

ではまた明日。



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