人生は挑戦することが全てー。

　これはコケシ叔母さんが日本大学文学部を中退する=挑戦するときに心に刻んだ言葉だ。

　コケシ叔母さんは頑張って遂にAIの資格を取った。

　国家資格AI3級はAIを活用した教育やビジネスを認める国家資格である。

　コケシは合格祝いに息子のザザランド龍を連れ出し、近所のスナックでお祝いした。

　果たしてこの頃から何者でもなかったコケシ叔母さんはAIコケシとしてデビューすることができた。

　AIコケシはメタバースプラットフォームにおける新たな何者でもある自分に能動的に惚れていた。

「ふざけんなぁ！ふざけんなぁ！切島優吾をブチ殺せ！」

　しかし、AIコケシとしての活躍は終わり、東京大学前でデモ活躍をするコケシ叔母さんにいつしか成り下がっていた。

　2045年東京の旅。

　巷を賑わせたドストエフスキー波長ねぎ暗殺未遂事件以降、BI、ベーシック・インカムの給付が停止したせいでもう1度生活保護&基礎年金制度の奪還をコケシ叔母さんは1人で訴えているからだ。

　コケシ叔母さんはザザランド龍とはバンドを解散した。

　方向性の違いからザザランド龍こと田中龍ノ介は茨城ですき家の店員として楽しく人生を謳歌しているらしい。

　暇だがルイヴィトンが買えなくなり苦しいコケシ叔母さんは切島優吾を処刑にするデモ行進の1人として埋没することになる。

　もちろんキッと怒った顔をした包帯ぐるぐる巻きな山田太郎（芸名　ドストエフスキー波長ねぎ）を神輿に担ぎながら。