歳をとり 思考が硬化し 老害へ

大人になっていくにつれて確固たる考え方ができるようになってくる。

その弊害として頑固にもなると思う。

世の中に絶対正しいものは無いと分かったとき、どうせなら自分が正しいと思った方が得だから。

また、年齢関係なく一つの考えや信条の虜になることもあると思う。

ドストエフスキーの「未成年」という本の序盤の議論で出てくる話に次のようなものがある。
『論理的結論がときとして強烈な感情に転化し、完全に

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読書メモ 2 「口づけ」

(1)
「俺はね、ここを去るにあたって、世界じゅうでせめてお前くらいは味方かと思っていたんだよ」思いがけぬ感情をこめて、ふいにイワンが言った。「だが、今こうして見ていると、お前の心の中にも俺の入りこむ場所はなさそうだな、隠遁者の坊や。《すべては許される》という公式を俺は否定しない。だからどうだと言うんだね、そのためにお前は俺を否定するのか、そうなのかい、そうだろう?」
 アリョーシャは立ちあがり、

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早起きして成田に行かなくてはならないのに眠れない。睡眠薬代わり暗闇の中で本棚に手を伸ばし本のロシアンルーレット。電気つけたら「地下室の手記」—僕は病んだ人間だ~肝臓が悪いと思う。いつ読んでもこの冒頭に痺れる。眠れない。

vol.52 ドストエフスキー「正直な泥棒」を読んで(小沼文彦訳)

1848年に発表されたドストエフスキー初期の短編。この時代、ちょっと調べた。ロシア帝国ではまだ農奴制があり、貴族に隷属されていた農奴たちは「貧しき人々」だった。日本ではこのころ、黒船来航で大騒ぎしていた。江戸時代末期、貧農が豪農に借金の帳消しを求め、均等な社会を求める世直し一揆が続発していた。

ドストエフスキーの作品に共通して描かれているのは、徹底的な貧しさと生きることの難しさ、過ち、そして苦悩

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『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する

オススメ552。"『カラマーゾフの兄弟』は未完の小説である(中略)作者が『著者より』と題する序文で、アレクセイ・カラマーゾフの『一代記』は『ふたつの部分』からなると宣言している以上、続編の存在そのものを疑ったり、否定したりするわけにはいかない"2007年発刊の本書は、文学ミステリー的に楽しめる。

個人的には、2017年に『日本ドストエフスキー協会』を設立、初代会長に就任したり、また好きが高じて?

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貧しき人びと

オススメ549。"あなたと知り合ってから、私はまず自分というものがよりよくわかるようになり、それからあなたを愛するようになりました。あなたを知る前の私は一人ぼっちで、まるでこの世で眠って暮らしていたようなものです。"1846年発刊の本書は、25才の著者の処女作とは思えない筆力が素晴らしい。

個人的には読書会の課題図書として著者のボリュームある『最後の長編小説』カラマーゾフの兄弟を読み進める中で、

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雑記。

今日は低気圧のせいか、頭が重く、だらだらお散歩して、本屋で気になる本を買ってきて、手抜きの夕飯をつくって、だらだら本を読んでいる。

『アスペルガー医師』とは、『アスペルガー症候群の医師』ではなく、『アスペルガー氏(医師)』である。アスペルガー症候群は、彼の書いた論文の診断基準をベースにしているのでその病名になったらしい。

膨大な量の人名が出てきて、もはや人物相関がさっぱりわからなくなってきた。

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夏目漱石・ドストエフスキー・実存主義

僕は学生時代、国語がすごく嫌いで、成績も悪かった。

小説を読むことも殆どせずに、社会人になった。

社会人になってからも小説とは無縁であった。

今年2019年の初めになって、ふとした理由からドストエフスキーの「罪と罰」を読んで文学・哲学の魅力を味わった。

そこからは、Youtubeやネットを漁って読むべき文学・哲学書リストを自分で作り出し、読書をするようになった。

それでも、やはり小説を読

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名作「白夜」をざっくりコミカルに解説したら、結局可哀想だった件。

ドストエフスキーを
29年生きてきて初めて読んだ。
その名前からしていかにも文豪感!があるため、
読まず嫌いになってしまう方も多かろう。
僕もそのひとり。

そもそも代表作が「罪と罰」って、
救いようがないやん。
あんな分厚くてどうすんの?
もっと省略できんの?

なので、
とりあえず短そうなものから手を付けてみた。

舞台はロシアの日が沈まない町
サンプトペテルブルグ。

舌噛みそう。

孤独過

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