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推しに出会って得た味覚、失った味覚。

あんにょん、よろぶん。
唐突ですが、カフェ、好きですか?

休みの日、意味もなく外を徘徊してはカフェに行き、また別のカフェに行き…という時間の過ごし方をしています。
個人のやっているカフェもチェーンのカフェもどっちも大好き。
家での勉強が煮詰まるとすぐ脱走して、チェーンのカフェで勉強や読書したり。

ところでみなさんはいつも何を頼みますか??
キリッとブラックで?まったりカフェラテ?季節ごとのフレーバードリンクでいとをかし?
私はここ3年くらいはもっぱら、ホットならブレンド、アイスならコールドブリューをブラックで飲みます。


以前はブラックコーヒーが飲めませんでした、飲むと何だか濃さで喉の奥が痛くなっちゃうような感じがあって。
ホットならミルクだけで飲めるけど、アイスなら必ずシロップも入れて飲んでいました、おいしいのよね、甘いミルクコーヒー。

しかし2018年、ある運命的な出会いから、私はブラックコーヒーを飲む努力をし始めました。
出会ってしまったのです、推しと。
その名はBTOB、born to beat、私の人生をめちゃくちゃにしに来た私の救世主。

映画オタクだったので韓国映画から韓国文化に入った人間なのですが、多分K-POPにはハマらないんじゃないかな~とうっすら思っていたのです。
なぜなら日本でもアイドルにハマったことがなく、アイドルについての関心も全く無かったから。

ところがある日、友人と一緒にドラマ「トッケビ」マラソンを始めたときのこと。
この若い俳優さん、のびのび演技してていいなぁと思ったのがすべての始まり。
その俳優さんはBTOBのマンネ(末っ子)ソンジェくんだったのです。
えっ?この子アイドルなん?へぇ~、俳優ドルってやつなのね~、ふ~ん。

どんな歌を歌ってるのかちょっと調べてみようかな、そう思ってYouTubeを探してみる、と。
君ら本当にアイドルなんか??芸人グループではないんか???と訝しむほどに、元気に楽しく大騒ぎしてる動画ばかり出てくるんですよ。
変顔!大笑い!大騒ぎ!!
君ら本当にアイドルなんか?!
思わず見漁りました、元気なBTOBを。

しかしこれ、すでに相手の術中にはまっていたんです。
散々騒ぎまくる動画を見た後、全力で歌う彼らを見て、腰抜かしました。
なにあの伸びやかな歌声!力強い美しい高音!深く響く低音!三者三様のラップスタイル!
(BTOB 기도で検索してほしい、そして更に2016年の가요대제전バージョンを見てほしい。)

こうやってすっかり彼らの歌、バラエティーでの姿、普段の人柄に夢中になってしまったのです。
ファルダ、三十路を過ぎて初めてアイドルにハマるの巻。
(なおここから更に他のアイドルにも夢中になっていき、全員のおばあちゃんになりたい、もしくは巨大で無害なワラビーのばけものになりたい願望に狂うことになるのですがそれはまた別の機会に。)

こうして映画を見る以外にもBTOBの動画を頻繁に見るようになったのですが、あるときふと気がつきました。
アイドルたち、めっちゃアイスコーヒー飲んどる、おそらくブラックで。
後にわかったことなのですが、韓国では冬でもアイスアメリカーノ(こう呼ぶのが一般的とのこと)を飲む人がとても多いのだそう。

BTOBだとチャンソプくんがよくアイスアメリカーノ片手に動画に収まってるイメージあります。

飲みたい。
推しが飲んでるもの、飲みたい。
飲めない?そんなん知らねぇ、飲みてぇ、己と戦いてぇ。
そこからブラックに挑戦する日々がはじりました。

ちょうど寒い時期だったため、まずはホットコーヒーからミルクを抜いて飲むようになりました。
これは意外とすぐ飲めるようになりましたが、問題はアイスコーヒーでした。
冷たい方が、苦いの強くならない?
それまでミルクもシロップも入れて飲んでいたので味の差がすごくて、何度も挫けそうになりました。
諦めたって誰も損しないんだよファルダ、甘いミルクコーヒーおいしいじゃない。

そうはいくもんか。
負けたくねぇ、ぜったい推しと同じもの飲む、同じもの楽しんで「わかる~!おいしいよね~!」ってなる。
そう、私は、変なところがめちゃくちゃ負けず嫌いなのです。
この負けず嫌いがすべてに適用されればもっとすごいにんげんになれたんでしょうけど、こういうことにしか適用されないんです。

かくして特訓は続き、あるときから我慢して飲むものではなく、おいしさを感じられるようになったのです。
鼻腔の奥が香ばしくてしあわせ。
推しと同じもの楽しめてしあわせ。
味のストライクゾーンが広がってしあわせ。
カフェでの選択肢が広がってしあわs…
…ん?ちょっと待って?

実はブラックで飲めるようになると、今度は逆に甘いものが飲めなくなってしまったのです、ここが誤算でした。
ちょうど消化器が弱りだすお年頃だったのも重なり、甘いものを飲み食いするとちょっとの量で胃がもたれる体に…。
某コーヒーショップの季節限定フレーバーの甘くておいしいアレ、以前は必ず食べていたのに、すっかりからだが受け付けなくなってしまいました。(ちいちゃい試飲の紙コップくらいのサイズなら最後までおいしく楽しめると思う、あれば買うのに、割高でも買うのに、飲みたいのに--…!)

推しに狂った結果得たもの、コーヒーをそのままでおいしく飲める味覚。
失ったもの、甘いものを楽しめる力。
甘いものが飲めなくなったのはかなしいです、おいしいから。
でもいいんです、推しの好きなものが楽しめるようになったから。

そんなわけで私は明日もコーヒーを飲みます、推しとおそろいのアイスアメリカーノ。ばかでしょう?自分でもそう思います。

今日はこのへんで。
あんにょんあんにょん。

ファルダ

追伸:
まずは好きなものから書くといいとのことだったので、もう心の赴くまま書きました。
2時間近くかかりました。
赴きすぎやわ、心。

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