紫陽花の詩(2019)

病室のベッドに横たわっている

窓に目を移すと雨に打たれながらも耀いている

冷淡に見える紫陽花の表情が辛抱強く見える



海岸の道路脇に咲く紫陽花

雨雫が似合う紫陽花も日照らされた紫陽花も美しい

かつていた元気な女性を思い出す




白い紫陽花を見て気の迷いがより強くなる

なるようにしかならない現実

紫陽花には毒があるように

生きるのも毒を見続けなければならない



カタツムリの癒しの場となる紫陽花

紫陽花の葉がおともだち

人間には見えない妖精と会話をしている



見方を変えれば明るい雨に打たれ続け

色とりどりの紫陽花は人々の心を打ち続け

冷淡に見えながらもどこか強く健気

何かを伝えようとしているのかもしれない


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