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7月26日、27日 東北から東京へ

25日の終業後、最終の飛行機で東京まで移動しておき、26日、27日と会津若松など東北にうかがい、帰るまでの間に東京近郊の展覧会を見る旅。

一つ目の目的は、こちら。
倉敷周辺の民藝はわかっているけど、他の地域で、民藝運動がどう産地の再認識やら復興やらに関わったのかに関心があって福島県立博物館。

でもそれ以上に面白かったのが、有機素材(木やら草やら)で出来た籠や衣のMUSEUMでの扱い方。
この展覧会は、美術と民俗担当の方が協力して作りあげたとのことだが、そもそも収集の時点で、何か美しいものは?何か特徴のはっきりしたものは?と集めがちな美術に対して、民俗の方は、それぞれの差異を体系的に把握するために、同じような品でもたくさん(どっさり?)集めるのだろうなと思っていたが、おそらくそうなのだろう。
でも、これでもか!と展示場にならんだ衣や農具の姿を見ると、それはそれで圧倒される。

それから、ちょっとした気づきは、日本民藝館の所蔵品が美しいこと。
それは、柳宗悦先生はじめ目利き達に選び抜かれたから美しいということではなく、使っていない?漂白した?という美しさ。
でも、考えてみれば、過去に遡って収集したものは、自ずと使用されて経年変化も「味」となって見にまとうが、民藝運動は、産地の復興も盛んに尽力したのだから、その産地の定番の形ながら、出来立てほやほやのものも収集されたのだろうな、などと勝手に合点する。

もうひとつの目当てがこれ。
移動を考えると難しいかと断念していたが、やはり新たな情報が欲しくて、なんとかたどり着く。
勉強になりました。


そして東京に戻って、帰りの飛行機までの時間で巡れる限り巡る。
しかし、暑い!
熊谷育ちで、暑さにはかなり自信があるが、さすがに若くないので自重しながらの移動。

それでも、久しぶりに坂本夏子さんのまとまった展観を目指して、未知のスペースながら西船橋まで行ったり、


アーティゾン美術館で、こちらを見たり、


東京都現代美術館では、こちらを見たりと頑張った。


坂本さんは、変わらずに、本当に真摯に絵画に向き合っているし、アーティゾンでは「まだこんなに買っている!」と驚かされながら、津上みゆきさんの作品の前で、若い観客が「すげ!」「これいい!」「かわいい!」と声を漏らすのにほくそ笑んだり。
東京都現代美術館は、この展覧会と、所蔵品の展観の両方を見るのが、ほんとうにお勧め。
と雑駁にしか書きませんが、なんとかこれだけでも回れて本当に良かったという時間。

そして帰りに待っていました。
思わぬビックイベント。

羽田を午後6時発の便に乗ることは少ないのだが、神戸のあたりで巨大な雲。
そして、そこで雷を横から見る体験。
真ん中の赤みがかったあたりで、時折、閃光が走るのですが、残念ながら、そこまで写真には撮れませんでした。


飛行機は、この雲を迂回するようなコースゆえ、しばらくの時間、大きな雲を興奮しながら眺める。
そして振り返るような位置になると、西日があたる光景に。

久しぶりに、展覧会巡りに費やした2日間でした。

旅の連続も、これで一休み。

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