対三間対策について考える その3

前回

※後手番ですが、先手の符号説明しております。

片美濃で玉頭銀をされた時の対応

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前回のあらすじ上図から6六歩は互角。
上図が課題図となります。

今回は、次の手を検討していきたいと思います。
・5五歩
・3六歩



課題図から5五歩

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結論から言うと、左美濃を目指すならこの手は指さない方が良いというのが見解です。左美濃にならないです。五筋位取り、もしくは力戦でしょうか。
ただし、かなり有力な手だと言えます。というか銀が死にます。
玉頭銀に対する居飛車の対策として、
1)相手の銀を狙う
2)手得を主張して戦う
大きく分けてこの二つだと思います。
5五歩は、どちらかと言うとプラン1(相手の銀を狙う)です。
対三間飛車で銀を手にした時の狙い筋の一つして、2四歩同歩2三銀という手です。

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なので、全力で銀を狙いにいきます。

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この後、2四飛車、7七桂馬と銀を狙っていきます。
この銀が生還するのは、容易くはないです。
よって、6五銀は、あまり良い手ではないという結論になります。
実際この局面は、居飛車に500点程振れています。
ただ、桂馬は強力な駒なので、うっかり両取り喰らって交換されたりだとか、浮いた飛車を有効活用しないと、指しにくくなるので、そこだけは注意です。
5五歩に6五銀が駄目なら、4五銀か4三銀になりますが、4五銀は下手をすると、6五銀より条件が悪いです。
だからと言って、4三銀は、折角出た銀が追い返されて面白くありません。
しかし、代わる手も難しいのも事実です。
5筋位取りの将棋の勉強をしていれば、居飛車が戦いやすいんじゃないかなぁと思います。

課題図から3六歩

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3六歩はプラン2(手得を主張して戦う)という方針です。
そして、やはり左美濃を放棄します。
手が広い様に見えますが、
・4六銀
・3八飛
と、急戦党なら一目の候補手になってくるかと思います。
水匠くん推奨手……ふふふ。
いえ、何でも無いです。
このタイミングで、2四歩も候補手に上がってきます。
継続手は4六銀で、斜め棒銀です。角出を封じているのと、2四銀と出る手を用意しています。
若干早い気もしますが、しかし、銀がいなくて角頭が薄いので有力に思えます。
あと、個人的に3八飛は良い思い出がないので、それなりに勉強している局面じゃないと指しにくいです。
2六歩からの進行を見てみます。

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4六銀と出て、振り飛車からの手は大体三つになると思います。
1)4五歩
これは冷静に5七銀と引きます。角交換をすれば、事前に飛車先を切った効果で、2四飛車や2三角が見えます。

2)7四銀
玉頭銀の狙いを完遂しましたが、3五歩からの攻めが早そうな展開です。
3五歩に同歩は銀が五段目に銀が出て良さそうです。
3五歩に対して今度は銀を引くのではなく、5五銀と天王山に繰り出す手があります。次の4四銀もシンプルに嫌な手になるので、これも居飛車が良いと思います。

3)5二金
ここで指すならもっと早く指した方が良いとは思います。
狙いとしては3五歩に4三金を用意しています。
4四の歩を支えるための金ですが、少し中途半端です。
以下は、取られそうな歩を銀で支えて居飛車が戦いやすそうです。

まとめ

玉頭銀恐怖症でしたが、以外と居飛車が良くなる変化が多かったです。
ただし、早めに銀を繰り出すことで、牽制になるのはまた事実です。
5八金、8八玉など、もう少し固めると同じ手順でも代わってきます。

次回は課題図から8六歩の変化を検討していきます。
やっと左美濃編の出番だよ(本当かなぁ)。

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