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音ゲー系本格推理 HEAVY RAIN

ちょっと諸事情で朝まで時間を潰さねばならなくなって崩したこれが思った以上によくできたお話だったんでつらつら書いちゃう。ゲーム内容的にネタバレ絶対不可なので歯切れ悪いです。

日本語字幕音声完備。親切。1クール完結の連ドラを見てる感じで、このお値段(セールで買ったけども)ならお買い得だと思いまあす。

HEAVY RAINはこんなゲーム

ゲームは10歳になる長男の誕生日パーティを控えた幸せな家庭から始まります。主人公のイーサンは新進気鋭の建築家。きれいな奥さんにかわいい子供、小じゃれた一軒家、まさに幸せを絵に描いたようなマーズ家でしたが、不幸な事故が起きて長男を亡くしてしまいます。それから2年後、イーサンは妻と別居し、寂れた地域の粗末な家に移って次男のショーンとともに暮らしていました。あの事故以降、イーサンは我が子を守ることができなかった罪悪感に苛まれ、ショーンとの関係もぎくしゃくしたものになっていました。その上、時折数時間分の記憶が欠損してしまう精神症状にも悩まされています。
当時、その辺りには折り紙殺人と呼ばれる連続誘拐殺人事件が起きていました。3年間で8人もの犠牲者を生んでいる凶悪事件です。その被害者は必ず少年で、死因は雨水による溺死。そして胸に蘭の花が置かれた遺体の手には、折り紙で折られた犬を握らされていることから、この呼び名が付きました。イーサンのもとに届いた一通の不審な手紙に、彼は不吉な予感を覚えます。その夜、また記憶を無くしたイーサンが我に返ると、彼の手には全く心当たりのない、彼自身は折り方すら知らない折り紙の犬。もしかして、自分には別人格があり、記憶を失っている間にその人格が犯罪を犯しているのでは――? 罪の意識に苦しむイーサンの心にそんな疑念がよぎった折、公園でショーンと一緒に遊んでいた最中に、また記憶が飛んでしまいます。そして気が付けば、ショーンの姿は消えていました。警察に捜索を依頼したもののいても立ってもおられず、もう一度あの不審な手紙を検めると、コインロッカーの番号が書かれたカードが同封されていたのを発見します。急いで指定されたコインロッカーに向かうイーサン。そこにあったのは、犯人からのメッセージでした。
「息子を助けたければ、5つの試練を乗り越えよ」
イーサンは試練に打ち勝ち、息子を救出できるのか?折り紙殺人鬼は一体何者なのか?謎めいた事件を解き明かすのは、プレイヤーのあなたなのです。

みたいな感じ。イーサンのとこだけ書きましたが、実際には4人のキャラクターが入れ代わり立ち代わりそれぞれの立場からこの事件に関わる様子が描かれます。4本の縦糸が織りなす複雑な物語が醍醐味ですね。気になったらデモ版もありますが、序盤けっこうなんか間延びするというかどこに向かっているのかわからないので、さわりだけだと面白いと思えるのかなこれ大丈夫か?みたいなところはあるにはある。個人的にイーサンの顔がタイプじゃなゲフンゲフン(実物の俳優さんはそうでもなかった)

3Dモデル時のもっさり感
リアルは普通にイケメン。どうしてこうなった

ゲームはキャラクターの周囲に現れる選択肢を選んで頭の中で色々考えたり、会話したりのほかに、逃走や格闘シーンでタイミングよくボタンを操作することで進んでいきます。タイミングよく押せないと不利な展開になったり、最悪キャラクター死んじゃったりするので注意が必要。音は鳴らないもののここの音ゲー感が好き嫌い分かれそう。おれか?おれは好きじゃないんだよそういうのが好きなら格ゲーとか音ゲーもっとやってんだ!!!!(簡単モードにしたのでそれほど困りませんでした)

HEAVY RAIN、ここがいい

・推理本編がよーできたーる
そいつか感がよい。マジで?ってなる感じでよい。動機の点においても大変説得力があり、本筋について齟齬がなくてよかった。お口チャック。
・表情がよーできたーる
デトロイト:ビカムヒューマンのとこですからそらそうやでなという感じですが、実際表情の作り込みがよくできていました。ローレンさんの女優さんの顔がとても好みでした。あんな目元に生まれたい人生だった。

平たい顔族的に本当にこういう立体感に憧れるのである

・細かい演出が生むリアリティよーできたーる
途中赤さんのお世話をする場面があるんですが、またおむつ変えてミルク飲ませとけ的なやつかーと思ったらゲップさせるとこまで入ってた。あんまそこまでやらされるの見たことなかったから新鮮でした。

寝かしつけもあるでよ。実際にこんなに扱いやすい子はあんまりいない気はするが許す

・お尻ぷりーん!!!
私わりとお尻どうでもいいというか小尻の方が好きマンなんですけど、マディソンさんのお尻ぷりーん!!!なっててああ人気がある部位なのはこういう…という謎の納得感がありました。

ぷりーん!!!

HEAVY RAIN、ここが残念

・導入やたら長い
事件本編までが長い。チュートリアルを兼ねた幸せファミリー紹介がやたら長く感じて、このゲーム面白いか?どうなんやろ?完走するかな?ってちょっと不安が出る程度にはしんどかった。服を着るとかシャワー浴びるとかちょっとした動作にも操作が必要な場面があるのが余計長さを感じさせるのかもしれない。
・操作のもっさり感
初期のバイオハザード的というとわかっていただけるでしょうか。方向キーと見えてる画面のイメージが一致しなくてキャラクターがうろうろするのがわりとイラッとする。ドラマっぽいのでもっとスムーズに動いてほしいのにうろうろされるとなんかすごく残念な気持ちになるんや。
・入力の受付感度
設定でどうにかなるかもしれんのですが、複数キー+ボタン押しっぱかつマウス動かせみたいな時にその通りに動いてくれなくてどうせーと!!!ってなったのはちょっとストレスだった。
・ああ無情苦手病
過去8件分もあるアリバイもろくに調べず、大した物証も状況証拠も揃ってないのに、よーしわかったこいつが犯人だ指名手配公開捜査SWAT配備うおおおおおおお!!!!!!ってなっちゃうのは無理があるだろうと思って冷めちゃったのは否めない。そこはもうちょっと説得力のある不利な状況を積み上げるか、猪突猛進型刑事おじさんの行動にもう少し説得力を持たせてほしかった。
・なぜ警察に言わぬのか君ィ!!!!
別に警察に言うたらころがすぞとも言われてないのに、なぜ単独行動をしてリスクを増やすのか。外部の協力を仰ぐのも作戦のうちやぞ。言えるタイミングはいくらでもあったじゃないかなぜそこでそんな判断をしたのか。
・ヨメ空気
いやまああんな不幸な事故があったら夫婦仲もうまく行かんやろし、潜在的な不信感もあるやろし、ゲーム中のとある行動によって修復不可能になるだろうことは想像に難くないのですけど、2人の子供のうち1人を事故で亡くしてもう1人の命も風前の灯火なのにカーチャンあまりにも空気すぎな気はした。多分一方その頃のヨメみたいなカットが1個か2個あったらよかったのかも。
・だからと言ってそれは不要だったのでは
いくらヨメが空気でも、君がその人にそういう感情を持つ必然性が見えなかったのよ。その人はそれどころじゃないから断れるオプションがあってよかったと思うが、君も別にそこまで惹かれる何かはなかったやろ。会うたびに怪我が増えるいわくありげなおっさん以外何もなかったやん。てゆか大けがしてるし医者にもかかってへんから体中激痛やんやめたげて。別口の方は納得の吊り橋効果であったが、こっちはそこまで吊り橋という感じでもなくて蛇足みを感じたのが残念。
・副題がダサい
原題にもついてないし、その副題がゲームの何かを端的に表しているでもなし、それがあることで魅力が増すかと言われるとそうでもなし、別にいらんかったと思うよぼくは。

まとめ

ネタバレできんので残念部分が分量的に多くなってしまいましたけども、細かいとこのどないやねん感はあるにせよ、推理ものとしてよくできた快作だと思います。

・推理小説が好きな人は買いだ
・海外のサスペンス連ドラが好きな人にも向いている
・戦闘は音がしない音ゲーなのでそういうのは期待してはいけない
・実績アンロックからの豊富なボーナスは世界観が好きならやりがい要素
・ずっと土砂降りなので陰気は陰気
・一回犯人わかっちゃうとちょっと周回する気にはならんかもしれない

最初に完走できるかしらと不安を覚えた割には、面白いゲームでした。さあ明日はPentiment発売やぞ!!!ヒャッハー!!!!

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