見出し画像

アウトドアの未来を考えるワークショップ vol.1

こんにちは、株式会社RESONATURE代表の新です。アウトドアギアを簡単に検索・予約できるWebサービス「offto(オフトゥ)」を運営しています。

アウトドア業界で起業をしてからもうすぐで1年になります。これまでアウトドアスポーツにがっつりのめり込んでいる人からレジャーとして楽しむ人、アウトドア用品ショップやレンタルショップ、キャンプ場を運営する人まで様々な人にお会いしてきました。
テクノロジーの進化やシェアリングエコノミーのような新しい消費行動の影響を受けて、アウトドア業界は今変化の過渡期に差し掛かっています。また、旧来からのしがらみも多くまだまだ変化の余地がたくさん残った業界だとも感じます。そんな中、未来のアウトドアシーンはどのようになっていくのだろう、アウトドア業界に足を突っ込んでいる僕らはどんな未来を創っていきたいのだろう、と悶々と考えるようになりました。

offtoメンバーだけで悶々とするよりも、同じような想いを持った人たちと一緒に考えたほうが面白い未来が描ける。早速、僕らが入居している"外遊び好きが集まる”シェアオフィス「MAKITAKI」の入居者に声をかけ、ワークショップ形式で具体的に進めていくことになりました。

ワークショップデザイン

ワークショップの企画・運営はofftoが担当。テーマを大胆にも「アウトドアの未来を考える」としました。アウトドア業界のプレイヤーとして描いた未来を実現することがマストなので、一回やって楽しかった!と終わるワークショップではなく、実現に向けて具体的なアクションに落としていけるまでの一連のワークショップを設計しました。

画像2

初回のゴールは「5〜10年後のアウトドアシーンが50案程度創出されている」、「もっと深堀議論したいアウトドアシーンが特定されている」。世の中で既に起きている、あるいは将来起こりうる蓋然性の高いマクロなトレンドと、各アウトドアアクティビティにおける重要・注目トピックの掛け合わせによって、未来のアウトドアシーンを創出しました。

ワーク1:世の中のマクロトレンド

未来のアウトドアシーンを創出するためのインプット情報として、まずは「世の中のマクロトレンド」に関するワークを実施しました。

画像5

少子高齢化や教育格差問題、気候変動など様々なマクロトレンドがある中で、今回はアウトドアに近しいカテゴリーのマクロトレンドをoffto側で事前にピックアップ。「働き方」「住まい」「旅行」「テクノロジー」の4つのカテゴリーに注目し、マクロトレンドを紹介しました。
offtoからの一方通行の紹介だけでは、世の中で起こっていることを短時間で理解することは難しいです。そのため、各カテゴリーの紹介後、参加者自身にも追加のトレンド出しをしてもらい、フリーディスカッションを通じて各カテゴリーへの理解を深めました。

ワーク2:アウトドアアクティビティの重要・注目トピック

次に、もう一つのインプット情報「アウトドアアクティビティの重要・注目トピック」に関するワークを実施。時間の都合上、スノー・サーフィン・キャンプに限って、重要・注目トピックについて共有・議論しました。

画像3

予めofftoで用意していたトピックを写真とともに紹介。その後、参加者自身にも追加トピックをポストイットに書き出してもらいました。さすがは外遊び好きのみなさん。次から次にトピックが追加され、短時間にも関わらずスノー・サーフィン・キャンプの重要・注目トピックについて深く理解する時間になりました。

ワーク3:未来のアウトドアシーンの創出

これまでのワークで、未来のアウトドアシーンを創出する準備ができました。いよいよ本ワークショップのクライマックスです。

画像5

まず、世の中のマクロトレンドを「表頭」、アウトドアアクティビティの重要・注目トピックを「表側」として、2つのインプット情報を壁に貼り出しました。2つのインプット情報が掛け合わされる部分(=空白のセル)を視覚的にもわかるようにすることで、未来のアウトドアシーンを強制発想する仕掛けです。例えば、「働き方」×「サーフィン」で「サーフィンに特化したコワーキングスペースで働いている」シーンが発想できます。(※アウトドアアクティビティの重要・注目トピックは、個々のトピックの掛け合わせだけでなく、スノー・サーフィン・キャンプのカテゴリーでも掛け合わせて良いとしました)

また、シーンとは定点カメラでパシャっと切り取ったある状況と定義しました。つまり、いきなり未来のアウトドア製品・サービスといった具体的なアイデアを強制発想するのではなく、それらのアイデアが含まれる抽象的な未来の状況を強制発想してもらいました。そうすることで、大きな課題やニーズが潜んでいそうなシーンはどれか、自分たちが将来創りたいシーンはどれか、事業機会がありそうなシーンはどれか、などについて議論ができるのです。具体的なアイデアを創出するのはそのシーンが特定されてから行うことにしました(次回ワークショップに続く)。

画像4

未来のアウトドアシーン創出は、まずは個人でグッと考え、それからグループで共有するというセットを2ラウンド行いました。同じインプット情報があっても出てくるアウトプットは千差万別。どんなインプット情報を用意するか、どんな人に参加してもらうか。ワークショップ設計の醍醐味です。
結果として65個の未来のアウトドアシーンが創出されました(素晴らしい!)。共有の時間では、議論に議論が重なりいくら時間があっても足りないくらいでした。最後に、「もっと深堀議論したいシーン」に対して1人3票まで投票してもらい、ワークショップvol.1を終了しました。

投影スライドはこちら

成果物はこちら

おわりに

本記事ではMAKITAKIで行われた「アウトドアの未来を考えるワークショップ」のプロセスと成果物について紹介しました。次回ワークショップではシーンから具体的なアイデアを創出していきます。乞うご期待!